泣かずに読めた週刊朝日の墓碑銘

2006-12-25 00:01:11 | 書評
e37f6e95.jpg週刊誌を買うことはほとんどないのだが、先週発売の週刊朝日を購入。お目当ての記事は、今年冥界入りした方々の特集「泣かずに読めるか墓碑銘ワイド」。最近特に、書き方に興味を持ってきた吉村昭氏のチューブを引き抜いて壮絶な最後が読めるかと思ったから。そして、12月29日号なのに、先週末に亡くなられた何人かの有名人のことは書かれていないがしょうがない。

1.泣かずに読めるか墓碑銘ワイド
 イマイチ、イマニ、イマサンというところ。登場人物は、橋本龍太郎、岡田真澄、今村昌平、藤田元司、丹波哲郎、大木金太郎、実相寺昭雄、藤岡琢也、甲斐智枝美、武井保雄、吉村昭、絵門ゆう子、内山田洋、石田真二、灰谷健次郎、松野頼三、宮田征典の17人となれば、すべて一冊の伝記が書けるような人物。全9ページでは少なかったか。特に、新発見はない。

2.松坂大輔の直球主義
 実は、なぜ、松坂が交渉最終日まで、国税庁のために、契約金で粘りに粘っていたかよくわかっていなかったのだが、これを読んで理解できた。松坂の契約金が安く決まると、これから始まるメジャーのFA交渉の相場に影響があるそうだ。高い給料は選手が、長い期間に積み上げてきた市場価格なので、ダンピングした場合、他の選手からイジメられることになるからだそうだ。つまり、あまり活躍すると、給料に割安感が生まれてしまうので、活躍しないほうが同僚に喜ばれる可能性すらあるのだろう。

3.罪を憎んで人を笑わず「阿蘇山大噴火さんのベスト裁判20」
 阿蘇山大噴火さんは、一つの顔が新宿駅西口に寝泊りするホームレス芸人。そしてもう一つの顔は「プロの裁判傍聴人」。実は、日刊スポーツに彼はコラム「裁判ショーに行こう」を書いていて、私の楽しみの一つなのだが、ほんとに日本の裁判というのも、変な被告人と変な検察官と変な裁判官だらけなのがよくわかってしまう。来年はいくつか見に行こうかな・・なお、彼は世界でも珍しい男性スカート愛用家だそうだ。

4.お散歩レストラン
 ここに、新しい博物館の情報があった。「ごはんミュージアム」。本当は、ただのレストランなのか、ラーメン博物館のようなものなのか、あるいは本物の学芸員をおいた博物館なのかはよくわからない。場所は丸の内の東京フォーラム内。近日中に探訪を予定する。

そして、この週刊朝日をつまみ読みしていたのだが、同時に読み始めた矢作俊彦著「ららら科学の子」というピカレスク小説の中で、中国から密入国で生還した主人公が、日本最初の日に買うのが「週刊朝日」であることを知って、その偶然に驚く。