ホンマに官舎に感謝してまっせ

2006-12-19 18:00:01 | 市民A
今年最大の「本間事件」は、本間ゴルフ社長であった本間秀一氏による、「自社工場放火事件」かと思っていたら、別件発生。政府税調会長で大阪大学大学院教授(学長選挙落選のため)本間正明氏(62)の「愛人官舎事件」勃発。数年前から、税調委員として自宅のある大阪から、月数回の委員会の開かれる東京までの移動に困難さを感じ、原宿の高級官舎をあてがわれ、引越しの手伝いのために北新地から来た元ホステスで現愛人の55歳の女性が、定住してしまって、一方、同居するはずの妻とは離婚調停中という話題である。

国立大学教授が北新地に入り浸る構造もよくわからないが、なんとなく、一つ一つの事象が、きわめて違法に近いが違法行為とは言い切れないようなグレーな行為をいくつも重ねていくと、限りなく黒に近づいて見える、ということだろう。総理大臣が解任に踏み切れないのは、「財務省の官邸への反撃」という匂いがするからだろうが、彼の代わりなど、いくらでもいると思う。元々、財政学といっても使い途の方の学問ではなく、徴税方法についての学問は、さほど高度なものではない。要するに、各種委員会とか財務省とか政治家とかの間のパワーバランスが重要なのであろう。

そういう観点で、この本間氏の今までの最大の功績を思い起こせば、一橋大学OBで開発銀行でくすぶっていた竹中平蔵氏を1987年に大阪大学経済学部助教授に引き抜き、後に一橋大学で(×)を食らった博士論文に阪大で(○)をつけたことなのかもしれない。そうなれば、本間=竹中タッグで一緒に北新地に繰り出したこともあっただろうに、ホステスも目を付ける相手を間違ったのだろう。


ところで、数日前に外貨MMFの功罪の中で、NKCデアルとして、ちょっと悪口を書いた日興コーディアル証券があっという間に監理ポストに回された。悪魔のブログか・・。しかし、唐突感を感じる。こういう時にサクサク分析してくれるisologueさんも、まだ情報把握が終わっていないようだし、単に孫会社の連結の可否、デリバティブ債券設定上の担当者のミスといったことを超え、何か未発表の別の事象が隠れているような気がしないでもない。そういえば、監査法人も中央青山だった。コマーシャルには高額取りのイチローを起用しているが、まさか、レーザービームでタッチアウト?

家庭用燃料電池シンポジウム

2006-12-19 00:00:48 | 市民A
1cdcbb02.jpg先週、有明の東京ビッグサイトで、「エコプロダクト2006」が開催されていた。それに関連して、家庭用の燃料電池を開発している(一部実験用として実用化)石油系エネルギー会社が主催してシンポジウムを開催。「”水素”は地球と生活をどう変える?」。

行くのに遠い場所だが、新橋駅から「ゆりかもめ」に乗る。暗に予想したように、軽微な車両トラブルで大幅に遅れるが、いつもこの線に乗る時のようにトイレを済ませているから問題ない。しかし、暗に予想していなかったように、シンポジウム会場は満員。暗に満員を予想していなかった一人であるキャスターの草野満代さんが、「まさか、シンポジウム終了後の食器洗い機の抽選会目当てでしょうか?」と訳のわからないことを口走り、自らの品位を汚してしまう。

そして、このシンポジウム自体、企業主催なので濃厚に企業色が滲んでいた。個人的には、何年か前に、水素による燃料電池関係のレポートをまとめていたので、この実用化プロジェクトには、少し興味があった。「実用化に伴う経済性」とか、「石油の需要を抑えるための水素利用なのにそれを作るのに石油系燃料を使う矛盾」とか、「原料供給のハンドリング性」とかだ。同じような疑問を持った企業人が多かったようで、会場の多くの出席者はスーツ姿の男女である。つまり、多くの企業が、この分野で同業者に遅れを取るまいと商品開発活動をしていることがよくわかる。産業スパイの集合の前で技術解説するようなものだ。


そして、その石油系エネルギー会社の役員の話は10分ほど聞いていると、あまりにも簡単な話で、会場のあちこちでイビキが聞こえ始める。私も、イビキをかかないようにしばしの睡眠。何しろ前夜は飲み過ぎ。そして、最後の5分のところは再度聞いたのだが、難易度は最初と同じだ。つまり睡眠中には重要な話はなかったのだろう。


1cdcbb02.jpgそして、第二部はパネルディスカッション。このメーカーは既にテストプラントを100ヶ所以上設置している。灯油型とプロパン型の燃料電池である。水素を灯油から作るか、プロパンから作るかという石油系のシステムである。地上面積が1.5メートル×2.5メートルという空地があればとりつけられる。価格は本当はベンツ並みだそうだ。もちろん補助金が必要。

この水素から作られる電気と余熱を使った生活の快適さについて、女性5人のパネリストとメーカーの男性一人が、みんなで褒め称えようというのだが、色々と無理がでてくる。なにしろ未完成商品だからだ。パネリストの中には、「補助金、補助金、補助金」と繰り返す方がいたり、太陽電池と勘違いしていたり、「節約アドバイザー」という肩書きの方は、「電気と余熱で”お湯をふんだんに使う生活”などを目指すことは問題ではないのか」と本質的にマズイ発言をしてしまい、専門家ばかりが集まっているオーディエンスから哄笑が起きる。

つまり、燃料電池の設備は一過性の固定費なのだから、「光熱費を毎月無尽蔵に使う」家庭では、自宅で発電することは経済的には有利だし、さらに遠隔発電所からの送電ロスという問題も解決するのだが、「元々、省エネ器具などを使用して光熱費の無駄を抑えている」家庭では、有利さが生まれないという”嫌な問題”が隠れていることを明るみに出してしまったわけだ。

さらに、電力会社の発電原料のソースは多岐にわたるのに対し、このタイプの燃料電池では、水素原料が石油系なので、原油価格の高騰による影響を100パーセント受けてしまうことが考えられる。さらに、灯油もプロパンも家庭に設置するタンク在庫がなくなると、指定業者からのトラックによる配送を受けないとならないことに誰も触れなかったことを見ると、それは、最大の極秘事項なのだろうか。

おそらく、プロパンからの水素発生が商業ベースに近づいたところで、東京ガスなどの都市ガス会社が登場して、すべての設備や技術をかっさらっていくのだろうと思えるが、それはそれでもいいのかな、とも思える。


そして、ディスカッションの最後まで付き合ったオーディエンスにとって、最後のアトラクションである電気食器洗い機の抽選は、あっと言う間に終了し、たった3人の当選者と、念には念を入れ10人の補欠まで発表したのだが、会場にはうっすらとため息が広がり、私も二台目の食器洗い機の寄贈先に悩む必要がなくなり、会場を後にした。もちろん、「ゆりかもめ」は使わない。