伊賀式「くノ一」にご用心

2006-07-21 00:00:36 | 美術館・博物館・工芸品
神戸シリーズが長々となってしまったが、神戸に入る前日に伊賀上野市に足を延ばしていた。というか迂回したというべきか。かなり遠い。名古屋からJR普通電車で伊賀上野に行き、近鉄に乗り換え、上野市へ到着。最初から近鉄に乗ればもっと早かったし、直通バスもあったようだが、それは「ぶらっと列島の旅派」には難しい相談だ。

まず書くべきは、上野市にはいくつかの観光目玉があるが、その一番は忍者になっている。そして忍者は秘密主義なので、我々現代人は忍者のことをよく知らない。そして伊賀には忍者屋敷がある。もちろん有料だがガイドが付く。屋敷の秘密を数々披露してもらうわけだ。もちろん、ドラマや映画で色々知っているので、あまり驚かない。が、ガイドさんに申し訳ないので、ちょっと驚いてみせる。本当は、忍者はこっそり生活しているはずなのに、屋敷といったところで集団で集まったりしていたのだろうかということなのだが、ガイドさんが知らないとかわいそうなので聞かないことにする。

1c55ae43.jpgそして別棟が展示館になっている。分類してみると、忍者の仕事とか目的とか歴史といった堅い話の部分がある。諜報活動に留まっていたのか、破壊(暗殺)活動もやっていたのか、ということだが、はっきりしない。次に、忍者の武器や服装といったハード面でのコーナーがある。実は、黒い服を着ていたわけではなく、紺色の服だったそうだ。ようするに目立たないようにするために、当時の国民の最大の仕事である百姓着でカムフラージュしていたそうだ。ちょっと羽織ってみる。そして武器も百姓が使う鎌などを中心にしていたそうだ。見つかって詮議されても言い逃れられるようにだ。

1c55ae43.jpgそして、最後のコーナーは「術」の紹介。格闘法や緊縛法なのだが、ビデオで紹介されている。わざの種類は多いので、ついつい長居をしてしまった。ビデオに登場するのは男女なのだが、実は女忍者(くノ一)がやたらに美形だ。そして豊胸。どうみてもモデル。さらに紺ではなく赤い装束を身に着けているが、これは撮影用だろう。赤なら直ぐにスパイとわかる。そしてこのくノ一だが、格闘ビデオを見ると、やたらに強い。鎖鎌などを振り回すのだから、尋常じゃない。鎖鎌が使えるモデル、ということだ。そして、敵を倒した後、鎌を逆手に持って、敵の男の急所を下からグサットえぐるのだが、見ていておもわずチビリそうになってしまい、そっとナゼナゼしてしまった。ホッ。

ところで、この忍者博物館の前に「蕎麦屋」があるのだが、そこの「とろろそば」は絶品。生涯で食べた最高のとろろそばである。蕎麦は十割ではないだろうか。そして冷たい。すりおろされたとろろは、一粒ずつが米粒大の大きさである。わさびも天然物のすりおろし。言うことない。言葉を失う幻術の味だ。

今度は伊賀上野シリーズに突入。