5泊6日の城めぐりplan(2)

2005-12-21 22:33:18 | The 城
1cc075ae.gif2日目
出張などで、ホテルを利用する際、ささやかな楽しみは朝風呂なのだが、なかなかこの速攻城廻りでは厳しい。何しろ早起きが必要なことが多い。長野駅発篠ノ井線快速みすず6時56分発。駅そばで長野市を満喫してお別れ。松本には8時01分到着。9時までには時間があるが、歩くと遠い。

バスかタクシーで松本城へ行く。ここは平地だ。実戦的な城ではなく、堀も化粧用と見た。そして長身型の天守閣である。天守閣にも大坂、名古屋のような、横幅で威容を示すものと、安土城やこの松本城のように長身スリム型とある。記録に残る江戸城は、大坂城より広く、安土城より高く作ったため、きわめて巨大になったらしい。この松本城、風景に溶け込むこと12城一である。水掘りに映る姿は、ヨーロッパの古城めぐりの風格がある。明治時代の倒壊の危機を乗り越え、今に残る。この美しい姿が好きな人に悪人はいないだろう。

確かに、長野県にずっと住むと「純朴」というライフスタイルになりそうである。その意味で、皮肉なもので、現長野県知事が東京の大学へ行かなければ、「何となくクリスタル」にはならなかっただろうし、そうすると、知事になっていることはないのであるのだが、深く考えるのはやめる。

そして、松本駅に戻るにはタクシーを使いたいところだが、なぜか流しのタクシーはほとんどいない。そういう町なのだろう。時間の余裕が必要だ。何しろ、遅れると、以下のプランが水泡に帰す。そして松本駅発名古屋行き中央線特急しなの8号に乗る。10時42分。一路名古屋へ!

この名古屋までの在来線特急は中々の車窓の眺めだ。要するに、山間を流れる木曾川に沿って下っていく。従って、ディズニーランドのビッグサンダーマウンテン風に飛ばす。不思議なもので、電車や自動車に乗っても上り坂だと息苦しく、下り坂は快適だ。人間の身体は下向きのGから解放されることに快感を感じるようになっているのか、あるいは空気濃度が原因なのか、あるいは私だけの気のせいなのかもしれない。

そして、線路の周りに民家が増えてくるとスピードも下がり、そのうち大都会名古屋が現れる。12時47分着。そしてこれから犬山城をめざす。名鉄新名古屋駅は、名古屋駅の北側になり、つい巨大な駅ビルに入るタカシマヤに寄り道したくなるが、それはダメ。13時ちょうどの犬山方面の急行に乗る。しかし、この名鉄新名古屋駅は、まさに名古屋の象徴というべき合理主義の塊で、少ないホームに多方面の車両が次々になだれこんでくる。見知らぬ行き先でいいのかどうか、表示板で確かめているうちに、乗降ドアは閉まってしまう。さらに、ロマンスカーのようなハイグレードの車両が各駅停車の鈍行だったりする。

1cc075ae.gif犬山着13時29分。10分ほど歩くと登城石段の下に着く。長い石段ではあるが、一段ずつは、きつくない。丘の上にたつ天守閣には、本物の城主がいる。成瀬さんという方で、現在は一応法人化しているが、もともとのこの城の所有者である。明治時代に一旦政府の所有になったものを買い戻した。執念。そして金シャチの町だけに少し「けばい」。しかし、木曽川の眺望は最高だ。この天守閣に上ると、何か天下統一を狙いたくなる。信長・秀吉・家康を生んだ土地だ。

そして、再び名鉄で犬山から名古屋に向かう。15時23分発、15時54分着。約30分の乗り換えで、再び新幹線に乗る。きしめんを一杯食べる時間しかない。新幹線ホームからは、なぜかビックカメラ名古屋店がよく見える。ひかり377号、16:24発、米原着16時51分。ここで大急ぎで北陸線ホームへ走る。7分後しらさぎ11号に接続。福井駅着17時59分。早い到着だが、油断は禁物。明日3日目は不慣れなバスに乗らねばならない。京福バスは不親切だ。駅から少し歩いたところにあるバス乗り場を確認しておくことが必要だ。

1cc075ae.gif2日目、移動距離、487km、乗車時間、5時間36分。
続く