近隣事件簿(3)校長先生の飲酒+おまけ

2005-12-05 22:16:30 | 市民A
82aa3d8b.jpgたいした事件ではないのだが、ちょっと考えさせられる話。登場人物は、横浜市立東山田中学校長のH氏。何しろ、人口急増地区の対策として、今年4月開校。生徒も先生も急に集まってきたばかりだ。そして、全国が注目しているのは、この校長先生、公募に応じて楽天副社長を辞し、33歳で就任。全国で一番若い校長という触れ込みであった。確か、就任前の彼のブログも読んだこともある。

しかし、表向きはそういう華々しい報道ばかりだったのだが、実は、密かに心配していたことがある。それは、その地区では、約40%の生徒は私立中学にいくからである。どうしてそういうことになったのかは別として、公立中学は、上澄みのない泥水みたいになっているわけだ。最近、生徒9人が暴走自動車に巻き込まれた事件の起きた私立の雄、サレジオ学院(中高一貫の進学校)も、この東山田中学から600メートルくらいの場所だ。

そして、事件は6月5日に行われた修学旅行の夜発生。場所は京都。よくある話ではあるが、生徒が騒いで寝静まらない。先生たちが駆け回り、生徒が寝静まったあと、午前3時ごろ臨時反省会が開かれたそうだ。参加者は校長の他、男性教諭3名。つい缶ビールを飲みたくなってということで、校長は350ml缶2本を飲んだそうだ。当然ながら、他の教員も同様。まあ、缶ビールをあらかじめ横浜から持っていくとは考えられないから、ホテル内の自販機か近くのコンビニとかなのだろう。

ところが、奇妙なことに、この密室での内緒の行為が発覚。教育委員会で決めた「課外活動中の飲酒禁止」ルールに違反。結局、六ヶ月間、減給1/10の処分。男性教員3名も処分を受けたそうだ。

まあ、朝の3時なら、ビールなど飲まずに早く眠るべきじゃないかなあ、とは一般論だが、本人のことをよく知らないので、同情も非難も差し控える。

人類の三要素は、「ねたみ、おねだり、よこどり」という歴史法則を思い出すだけだ。


実は、ここまで書いたところで、終わりのはずだったのだが、あるニュース配信先からビジネスニュースが送られてきたのだ。それは、この校長先生の前職である楽天副社長の席に、現在座っている還暦の男の情報だ。TBS問題の記者会見で常に40歳の三木谷社長の隣に座っているのは國重惇史氏というのだが、この人物、まかり間違えばメガバンクのトップに座っていてもおかしくないという経歴なのだ。

國重氏は都内有名大学を卒業後、住友銀行へ入行。8年目に企画部に異動し、大蔵省担当(MOF担)に抜擢。また、ドンと呼ばれた磯田一郎会長の秘書と結婚(会長の娘と秘書とでは大違いではあるが)。将来の頭取に向かって驀進する。そして最初の失脚の危機はイトマン事件。後ろ盾の磯田氏が去る。しかし、そこはうまいこと西川善文氏への馬の乗換えに成功。1994年に48歳で取締役に就任。一番出世だった。

しかし、ここで第二の大波がくる。MOF担のノーパンしゃぶしゃぶ事件。高級絵画寄贈事件。ついに波に沈むことになる。そして97年に住友キャピタル証券の副社長に転出。さらに、DLJディレクトSFG証券の社長になり、同社を楽天が買収した2003年、楽天グループに入る。

つまり、この國重氏が楽天に入ったことにより、横浜の校長先生が座っていた副社長の椅子はもはや彼のものとはいえなくなったのだろう。要するに先生はミキティに「追い出された」ということなのだろう。人生いろいろだ。

ところで、誰かがやってきて押し出されるという構造は、実は今後、私にも起きそうな予感を持っている。とはいえ、本城校長のような秀才ではないので、私にもできそうなのは、幼稚園か大学の先生くらいなのが心細いところなのだ。