「聯合ニュース」 2023.02.07 11:19
■関東大震災朝鮮人虐殺100年 日本団体「政府が謝罪すべき」
【東京聯合ニュース】関東大震災朝鮮人虐殺100年追悼事業を主導する日本の団体が日本政府に真相究明と謝罪を求める方針を示した。全国ネットワーク組織、フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)の共同代表、藤本泰成氏が6日、聯合ニュースとのインタビューで明らかにした。
【写真】フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)の藤本泰成・共同代表=(聯合ニュース)
今年で関東大震災の朝鮮人虐殺から100年となるのを前に日本では先ごろ、追悼式典の実施、日本政府に対する謝罪と調査の要請、学習会開催、虐殺現場などへのフィールドワーク実施などを準備する実行委員会が発足した。
現在、委員会には日本の市民団体はもちろん、在日大韓基督教会、朝鮮人強制連行真相調査団(朝鮮総連系)といった在日同胞団体など26団体(個人名義の参加も含む)が参加している。委員会側は参加団体が今後さらに増えると予想している。
関東大震災は1923年9月1日に発生。震災の混乱の中、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」「朝鮮人が放火した」などのデマが流れ、自警団や警察、軍人らが在日朝鮮人を虐殺した。大韓民国臨時政府の機関紙「独立新聞」の記録によると、当時、虐殺された朝鮮人犠牲者は6661人とされる。
歴史学者で立教大名誉教授の山田昭次氏が当時の記録に基づき2003年に再計算した朝鮮人犠牲者は6644人で、独立新聞の記録に近い。また、内閣府の中央防災会議「災害教訓の継承に関する専門調査会」がまとめた報告書には、関東大震災の死者・行方不明者が10万5000人を超え、このうち殺傷事件による犠牲者が1パーセント~数パーセントにあたるとし、殺傷の対象となったのは朝鮮人が最も多く、中国人、内地人も少なからず被害にあったと記述されている。
しかし、これまで日本政府による詳しい調査は行われていないため、日本の右翼団体は関東大震災時の朝鮮人虐殺が誇張されたものだと主張している。
藤本氏は朝鮮人虐殺について「ジェノサイド(大量虐殺)だと思う」とし、植民地支配中に起きた植民地出身者に対するジェノサイドなら全ての責任を政府が負い、責任を持って真相究明のため努力すべきだと指摘した。また、犠牲者と遺族に対しても日本政府が責任を持って謝罪すべきだと述べた。
藤本氏は、関東大震災当時に朝鮮人虐殺事件が起きたことが忘れられているとし、同事件について伝える事業を展開するとの意志を示した。
【写真】昨年9月1日、関東大震災時に虐殺された朝鮮人を追悼する式典が東京都内の横網町公園で行われた(資料写真)=(聯合ニュース)