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2011.07.29 「山梨県産農産物、放射性物質は検出限界以下」 記事の最後に、お米への関心 として次のように書きました
3.11東日本大震災後の日本ブロガーさんは既に小麦について記事にされ、お米の検討もされました。
7/23 今年の米の放射性セシウムによる汚染具合を予想する!後編、この記事では検出限界以下だろうと推測されています。
昔の米不足の時のように外米の美味しい食べ方を研究しておこうかと思っていたのですが、今年も美味しい新米を食べられるでしょう。
しかし行政が的確・迅速な発信をしなければ、風評被害が発生する可能性は大きいとも思っています。



※ 「3.11東日本大震災後の日本」ブログにはお米についても既に詳しい記事が出ているのを確認しました。ぜひご参照ください。2011.08.04

既に報じられている通り、平成23年8月3日に農林水産省で 「米の放射性物質調査に関する説明会」が開催され、「会議終了後に掲載」とされていた資料3点は 米の放射性物質調査に関する説明会 会議資料 でPDFファイルがダウンロードできます。
資料1 米の放射性物質調査の基本的な考え方について(PDF:279KB)、資料2 米の放射性物質調査の仕組み(PDF:296KB)、資料3 米の放射性物質調査に関するQ&A(PDF:167KB)、(引用し難い作成法)

山梨県は(ウ)によって、県が検査対象市町村を指定することになるのだと思います。
米の放射性物質調査の仕組み

県産農産物の放射性物質検査東日本大震災山梨県対策本部会議の議事録によると、第8回対策本部 平成23年7月20日で「今後取組むべき重点事項」 (23/27 ページ)に 県産農産物の放射性物質検査、その中に 「9月、10月 水稲」 が記載されています。

山梨県対策本部会議では、2011年5月17日第6回会議から食品問題が議題になっていたようですが、輸出(相手国の輸入規制)について問題とされているだけだったようです。この直前には茶葉汚染の問題が既に報じられ、ホットスポットについても話題になっていました。もっと早くは、山梨県農政部から平成22年度(第31号)3月23日-「原子力発電所事故を踏まえた家畜の飼養管理」 と広報もありました【山梨県の畜産物、放射能汚染対策の経緯に記載】。
3月23日以後も、「山梨県の大気放射線量は高いレベルでは無い」 とはこれまで県政が発してきたことなのですが、その事により田植えに入る前にまず水田や用水の汚染状況には問題無いと確認することができなかったように思えます。
山梨県がスキーム(ウ)をどのように展開されるかは今後の広報を確認したいと思います。ちなみに、農林水産省のスキームに書かれている 「旧市町村」 とは平成の大合併前の市町村の意味です。現在の自治体地域で決めると広域化してしまうからだとのこと。危機管理を常に自治体単位でしか考えられないというシステム、これもなかなか興味深いことですが、それはまた別な話

田植えの前に確認をしなさいという「指示」が農林水産省から出ていたかどうか私は調べていませんが、この米の放射性物質調査のスキームを眺めていると、八十八回の手間を掛けて「米」を作っておられる方々の怒りが私には感じられます。
今年の新米には全て「放射線量 **ベクレル/キログラム」 というラベルが貼られて店頭に並ぶことになるでしょう。「不検出」ラベルは見向きもされない、「検出限界*Bq/kg で不検出」ラベルなら購入されるでしょう。
7月31日の記事に書いたように、農林水産省が「食べて応援しよう!」というなら、「セシウム米」は廃棄せず、首相官邸はじめ、永田町、霞ヶ関の官庁と出先機関、そして原子力村で潤ってきた方々で、何年かかろうとも食べ尽くす、そういうことにしていただきたいと思います。



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『県内のごみ処理施設の焼却灰などに含まれる放射性物質の測定結果が、ほぼ出揃いました。』というニュースがUTY県内ニュースに出ていました(8/02 18:50)。
これは環境省の東日本大震災への対応ページで、「災害廃棄物の処理一般について」の項目にある、「一般廃棄物焼却施設における焼却灰の測定及び当面の取扱いについて [PDF:883KB] (平成23年6月28日)」 によるものです。

2011年8月3日に甲府市から、「ごみ焼却施設から発生する焼却灰に含まれる放射性物質の濃度測定結果」 が公開されましたので、PDFファイルをテキスト化して転載します。【編集は改行やテーブルの表示変更のみ】

ごみ焼却施設から発生する焼却灰に含まれる放射性物質の濃度測定結果について

< 概 要 >

東京都の一般廃棄物焼却施設の飛灰から8,000Bq/kg を超える放射性セシウム(134・137)が検出されたことを受け、国及び県から一般廃棄物焼却施設における焼却灰(主灰※1 及び飛灰※2)に含まれる放射性物質の濃度測定の実施要請がありました。
この要請を受け、甲府市では甲府市環境センター附属焼却工場から発生する焼却灰に含まれる放射性物質の濃度測定を実施しましたので、その結果についてお知らせします。

 ※1 主灰とは、ごみを焼却した際に発生する燃え殻のことで、焼却炉の底から排出される灰のことです。
 ※2 飛灰とは、ごみ焼却の過程で、ろ過式集じん機などで捕集した排ガスに含まれているダスト(ばいじん)のことです。

< 測定内容 >
〇 試料採取及び測定日  主灰・飛灰 採取日 平成23年7月14日/測定日 平成23年7月20日
〇 測定機関 民間の専門検査機関

< 測定結果 >
Bq/kg(ベクレル/キログラム)
            主 灰    飛 灰
セシウム134 不検出  18.8
セシウム137 不検出  34.4
合 計       不検出  53.2
ヨウ素 131  不検出    不検出

< 備 考>
 環境省から示された当面の取扱いでは、焼却灰等に含まれる放射性セシウムの濃度が1 キログラムあたり 8,000 ベクレルを超える場合には一時保管することとしていますが、測定結果は 8,000 ベクレル以下であり、従来どおり一般廃棄物最終処分場(管理型最終処分場)に埋立処分できる濃度です。

問い合わせ先 環境部廃棄物対策室処理課 055-241-4363

甲府市環境部ホームページ
甲府市上町にある甲府市リサイクルプラザ甲府市環境センター(焼却工場など)の付帯施設。

○ 「測定機関 民間の専門検査機関」 は私が見ている他都市の広報ページでは社名などが記載されています。その社名などからホームページを確認しています。ジェトロの国内の放射線検査機関(全国対応)について などは心ある人々の役に立っていると思います。
○ 「不検出」 とは、「検出限界以下」という意味でしょう。その検出限界についてもきちんと説明されているページは多くなっています。いい加減に周回遅れから脱却していただきたいと甲府市に望みます。
○ 「国及び県から・・」要請があろうと無かろうと、過去のダイオキシン事件の経験が活きているなら、市民の命を守るために何を為すべきかはご承知だったはずです。こういう書き方がされた広報記事を読まされることほど情けないことはありません。

今の行政の現実というのは確かに上からの指示が無ければ動けないものなのかも知れません。しかし、法令が変ったり、通達や連絡があって何かを行なう場合でも、その意義を理解して自分達の自主的なスタンス、ベクトルの修正がこの方向に必要なのだというアクティブな理念を構築して、それを踏まえた自立的な文章を起草し公表する態度が必要だと思っています。
甲府市自治基本条例の「前文」を策定する時に、市民チームの方々がどれほど苦心されたかを存じています。なにかある時には基本に戻って考えることができる土台がそこにあります。言われたからやりましたという文章しか書けないのは、実務の場でそういう教育しか受けていないからではないでしょうか。甲府市行政で部下を指導する立場にある方々には、皆さんの「前文」はどのようなものであるか、それを部下に伝え、それを踏まえた甲府市行政の自立精神が行間からも読み取れるような文書を書けるようにご指導いただきたいと願います。
例え指示が来て行なった時にも、そのように計画していたところに政府からも指示があり迅速に動けるようになったので、このように結果を出すことができた、と飾って書いても良いと思います。そういう「型」が繰り返されて自分に定着することで、型は自分自身のものとなって自立していくようになれるものです。



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