2008年8月18日の神戸新聞に「相生の松」について掲載されています。少し文体を変えお借りします。
夫婦和合表す相生の松
太い木の根元が二つに分かれ、ぐいと空に向かって伸びています。
幹の一方は少し赤く、もう一方は黒っぽい。それぞれ勢い良く枝を張りながら、どこか寄り添い、支え合っているようにも見えます。
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本来、山地で育つアカマツと海辺に生えるクロマツが、同じ一つの根から雌雄二つの幹として伸びていることから、「夫婦和合」「縁結び」の象徴とされてきました。
初代・相生の松は、千年以上前に自生したと伝えられ、神が宿る霊木として信仰の対象になってきました。
現在、青々と松葉を茂らせているのは5代目で、高さ約10十メートル。
隣の「霊松殿」という木造の建物には、1924(大正13)年に国の天然記念物に指定され、樹齢300年以上を経て1937(昭和12)年に枯死した三代目の幹(写真)が保存されています。
高砂神社内の尉姥(じょうば)神社にまつられている尉(おじいさん)と姥(おばあさん)の神像は、相生の松を神の姿として表現したものです。
「お前100まで、わしゃ99まで、ともに白髪が生えるまで」と称されるように、尉は福をかき集める熊手(99)を、姥は家内を清めるために掃く(100)ほうきを手にしています。
室町時代には観世流の世阿弥がこの由来を題材に物語を書き、のちに祝いの席で披露される謡曲「高砂」として謡われるようになったといいます。
そんないわれを背景に高砂市は、「ブライダル都市」を宣言。高砂神社で結婚式を希望する夫婦は絶えません。
葉が対になった松葉は枯れても離れないことから、「縁結びの御利益がある」と落ちた松葉を持ち帰る人も多いとか。
以下略。(no2819)
*神戸新聞より(文体を変えています)
*写真:三代目の相生の松(「霊松殿」に保存。昭和12年に枯死)
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