最近読んだ本は、『日本の中世に何が起きたか』(日本エディタースクール出版部)、『日本の歴史をよみなおす』(ちくま学芸文庫)、『異形の王権』(平凡社)いずれも網野善彦氏の著作です。
それに、『歴史の主役たち(永井路子著)』(文芸春秋)も読みました。
文観が気にかかる
中世に関する本を読みだしたのは、加古川市の歴史散策をしていて、虫歯が急にうずき出したように「文観」のことが気になりだしたからです。
ひょっとして、文観は加古川市出身ではないかと思えてきたのです。「常楽寺研究」で少し書いていて、その思いは強くなってきています。
文観は、日本史を動かした後醍醐天皇のブレーンです。
この辺りで、常楽寺の次の話題へ進む前に文観・後醍醐天皇について少し纏めておきます。加古川市の歴史探索を少し離れます。ご了承ください。
文観・後醍醐天皇
永井路子さんは『歴史の主役たち』で次のような文章を書いておられます。
「最近歴史ブーム」なのだそうだが、中で南北朝の一時期だけは、まったく人気がない。
これは戦争中に日本人が、いやというほど叩きこまれた皇国史観の後遺症なのだろうが、私はいま、この時代に大いに興味を持ち始めている。
単なる昔の歴史を懐かしむという意味ではなく、いや、むしろそれとは反対の意味でだが、むしろそこをはっきり見つめなくては、戦前戦後を含めた現代の日本の諸問題をみすえることはできないのではないか。という気さえしているのだ。・・・
時代を変えた南北朝時代
永井路子さんが上記の文章を書かれたのは1990年で、最近は、少し事情は改善され南北朝時代の研究も進んでいます。
当然です。南北朝時代は日本の古い社会が終わらせ、近世の扉をこじ開けた時代です。
日本史でこの時代は、ものすごい意味のある変革の時代でした。
その南北朝時代の中心に居たのが後醍醐天皇であり、そのブレーンの文観で、その文観が加古川市と関係をもっているとすれば、住民としては興味をもたざるを得ません。
全国に発信せざるを得ません。
後醍醐天皇・文観につて少し学習を進めることにします。
*挿絵:後醍醐天皇(清浄光寺蔵)
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