ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

八幡町探訪:小さな地蔵

2007-04-10 08:49:37 |  ・加古川市八幡町

_441   下村(加古川市八幡町)の中ほどに、地蔵堂がる。

  その前の道に沿って、西へ50メートルばかり行くと、溝は北へ折れて流れる。

  そこに30センチほどの小さなお地蔵さん(写真)がある。

  このお地蔵さんについて、本岡豊二さんは『ふるさと・やはた』に、次のような文を寄せておられる。

  ・・・そこは(お地蔵さんがある場所)4~5メートルの落差があって、小さな滝になっている。

  60年ほど前(この原稿は、昭和59年に書かれている)水流も豊富で、水車で米つきをする水車小屋があった。

  大雨の時など、竹のスを張って「川がに」等をとっていた人々の姿が懐かしい。

  その滝付近の護岸工事の際、石垣の下から小さなお地蔵さんが発掘された。・・・赤子を抱いているようにも見え、お乳を飲ませているようにも見える。

  子供のころ、祖母からトンドの捨て子という昔話を時々聞かされた。

  (トンド・ドンドは、流れの急な場所で、水が音を立てて流れている場所を指している。トンドは水の流れの音であろう)

  「・・昔、子捨て場であったそうな・・」という言い伝えを知る人も多い。そんな昔話もあるいは本当でないかと思われる。

  昨日、このお地蔵さんを訪ねた。お地蔵さんは、昔の悲しい村の物語を語り出しそうだった。

*『ふるさと・やはた』(加古川農業改良普及所)参照

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