樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

若い女性を惹きつける鳥

2006年06月24日 | 野鳥
先日、私が所属する日本野鳥の会京都支部の総会があり、その中で「カワウと人の過去・現在・未来」と題する記念講演が行われました。
カワウはどこでも見られる鳥で、バードウォッチャーはわざわざ見に行きません。鮎を食べるというので漁業関係者は目の敵にしていますが、以前、鮎の放流前と放流後でカワウがどれだけ増えるか調査したら、ほとんど変化はありませんでした。

それはさて置き、講演で私が驚いたのは、昔はカワウは珍しい鳥だったという話。古参の会員に聞くと、「そうですよ。2~30年前は、わざわざ愛知県まで見に行きましたよ」とのこと。
確かに、『日本の探鳥地』というバードウォッチングの名所を網羅した本には「知多半島・鵜の山」というページがあります。私は「誰がこんな所にわざわざ行くんだろう?」と読みもしませんでした。
時代とともに環境が悪化して、普通の鳥が珍しい鳥になるのがほとんどのパターンですが、カワウは逆に珍しい鳥が普通の鳥になった事例です。

      

この鵜が主役になるのが鵜飼い。宇治川でも鵜飼いが行われます。昨夕、川開きがあったので、散歩がてら撮影してきました。数年前、女性の鵜匠が登場して話題になりましたが、今年は2人目の女性鵜匠が見習いデビューしました。写真の舟には2人の女性鵜匠が乗っています。
そう言えば、カワウの講演をしてくださったのも若い女性の研究者でした。黒くて地味で、どこにでもいる可愛げのない鳥ですが、鵜には若い女性を惹きつける何かがあるのでしょうか。

なお、鵜飼いに使われるのはカワウじゃなくてウミウです。
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2 コメント

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そうですか (fagus06)
2006-06-26 08:22:42
guitarbirdさんは、カワウが珍鳥だった頃からバードウォッチングされていたのですか。

私より、かなり先輩ですね。

その上野の不忍池でも、確かカワウの糞害が問題になっていましたね。

残念ながら、今や近くにカワウの繁殖地があるといっても、自慢にならなくなってしまいました。
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Unknown (guitarbird)
2006-06-26 00:18:14
こんばんわ、guitarbirdです



カワウは確かに、私が小学生の、鳥に興味を持ち始めた頃は、

珍しい鳥で、愛知の知多と、青森のどこかと、上野の不忍池、

確かこの3ヶ所しか繁殖地がない、ということで、

そのうち1つの上野がうちの近くでよく行っていたので、

小学生の私は、ちょっと鼻高々だった記憶があります(笑)。

いまや、普通を通り越して、一部で害鳥ですからね・・・
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