樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

スペインはスゴい!

2016年08月11日 | 野鳥
京都市美術館でダリ展を見てきました。シュールリアリズムの作品なので、普通の絵画とは響く場所が違います。心よりも頭に響く絵というべきか…。ピカソなどのキュビズムよりも難解だと思いますが、平日にもかかわらず多くの人々が観覧していました。
ポスターに使われている『素早く動いている静物』に、なぜかツバメが…。絵を見るときくらい鳥から離れればいいのに、ついつい気になります。「すべての生物は、実はツバメのような速さで動いている」というコンセプトかな?


『素早く動いている静物』の部分拡大図

もう1枚、鳥を描いた作品がありました。『ガラの晩餐』という料理を描いた連作の中の1枚『君主政的肉』。制作に当たっては、マキシムやトゥールダルジャンなど一流レストランが協力したそうです。
描かれているのは、日本のキジではなくコウライキジのようです。本来の生息地にはヨーロッパは含まれていないので、食用として流通しているコウライキジをモチーフにしたのでしょう。


『君主政的肉』の部分拡大図

ダリ展を見た数日後、たまたまスペイン映画を見ました。1930年代の内戦時代のスペインを舞台にした作品。以前からこの国の当時の政治・社会状況に興味があって、本をたくさん読みました。詳細は省きますが、スペインという国の思想・文化の深さ、濃さに感嘆しました。
ダリだけでなく、ピカソやガウディが創り出したものを思い浮かべていただくと、私が言おうとしている意味が少しは分かっていただけるかも知れません。単純にいえば、「スペインはスゴい!」ということです。
ただ、ピカソが「ゲルニカ」でナチスに対抗した一方、ダリは原爆に興味を持ったものの絵に原子物理学を取り入れるという方向に走ったようです。
ピカソは絵描きである前に人間、ダリは丸ごと絵描き、ということでしょうか。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カッコウの托卵とワクチン | トップ | ツバメ三昧 »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (guitarbird)
2016-08-16 12:46:33
こんにちわ
そういえばさっぽろ雪まつりで「国際雪像コンクール」が毎年行われており、以前スペインのチームが参加していて、ミツバチをモチーフにしたものだったのですが、色がない雪像でもセンスの違いを感じ個人的にはその年の1位に選びました。
スペインはその後参加していないのが残念です(札幌にスペイン人が少ないのかもしれない)、またあんな雪像見てみたです。
返信する
そうでしょう! (fagus06)
2016-08-17 08:04:44
スペインの造形物は、他のヨーロッパ諸国のものとはちょっと違いますよね。
ユニークというか、個性的というか、他のどこにもないセンスがあります。
歴史的にはイスラム文化の洗礼を受けているからかもしれませんね。
返信する
ダリもいいけど (Unknown)
2016-09-02 18:28:13
岐阜県美術館で「樹をめぐる物語」展という展覧会が8月30日からやっているそうですよ
返信する
ありがとうございます。 (fagus06)
2016-09-03 07:58:08
先ほどネットで調べました。私にとっては魅力的な展覧会です。そう遠くないし、行ってこようと思います。
情報をいただき、ありがとうございました。
返信する

コメントを投稿

野鳥」カテゴリの最新記事