樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

一本足

2014年05月22日 | 野鳥
ホームラン868本の記録を持つ王選手の打撃スタイルは「フラミンゴ打法」と呼ばれました。ピンク・レディーも「♪~背番号1のすごい奴が相手 フラミンゴみたいにひょいと一本足で…」と歌っていました。
しかし、一本足になるのはフラミンゴだけではありません。サギ類が片足で立っているのをよく見かけますし、タンチョウも一本足になります。『ツルはなぜ一本足で眠るのか』という本もあるくらい。
同書によると、ツルの足には動脈と静脈が密集していて、その熱交換のエネルギーロスを防ぐために一本足で眠るとのこと。フラミンゴの一本足についても、「他の鳥よりも足が長く体温が下がりやすいので、そのロスを防ぐために片足になる」と説明されます。
しかし、それは嘘だと思います。例えば、下の動画のムナグロ。撮影したのは去年の5月で、体温低下を心配するような季節ではありませんが、片足になっています。



さらに、以下は今年の連休に某所で撮ったオオソリハシシギ。10羽ほどいますが、寝ている奴も起きている奴も一本足です。



立つときだけでなく歩くときに一本足になる鳥もいます。例えば、ミヤコドリ。下の動画には、冷たい水の中だけではなく、暖かい砂の上をケンケンで歩いている奴が数羽います。



フラミンゴやツル、サギ、シギなど足の長い鳥だけでなく、短い鳥でも一本足になります。片足で枝に止まっている小鳥を見ることは珍しくありません。足の長さや体温低下だけでは一本足は説明できないのです。
では、なぜ一本足になるのか? 私の推測は、鳥の世界では一本足がかっこいいと思われているから(笑)。生理学的に説明できないなら、心理学的に説明するしかないでしょう。
蛇足ながら、20年ほど前、仕事で王さん(当時ダイエーホークス監督)を取材したことがあります。私の質問に丁寧に答えてくださって、真面目な人柄が伝わってきました。
同じ仕事で、長島さん(監督時代)も取材しました。饒舌に話してくださったのですが、後で文章にしようとすると、前後の脈絡がつかないという不思議な方でした。
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2 コメント

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本当の理由は (fagus06)
2014-05-24 08:20:04
分かりません。
逃げやすいようにというのも、一つの仮説になりますね。
イアン・アンダーソンは、多分、前世が鳥だったのかも知れないですね(笑)。だから、フルートでロックやっているんですよ、きっと。
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Unknown (guitarbird)
2014-05-24 06:18:22
おはようございます
鳥も遊ぶことがあるので、かっこいいからというのはなるほどと思いました。
私なりに考えたのは、片足で立っていると逃げる時に浮いている片足で蹴って勢いをつけてより速く逃げられるからかな、と思いました。
余談ですが、ジェスロ・タルのイアン・アンダーソンはステージで片足で立ってフルートを吹きます(笑)。
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