昨年の夏「ダ・ヴィンチはバードウォッチャーだった」というタイトルで、この天才が飛行機を発明するために鳥を観察していたことをご紹介しましたが、それに加えてツリーウォッチャーでもあったようです。
ダ・ヴィンチが残した『絵画の書』という書物に「樹木と植物について」という章があり、そこに科学的な知見や樹木を描くときの法則が記されています。
例えば、「二股に分かれた枝の太さは、親枝の太さに等しい」。下の図(右)を示して、「aとbの枝をたすとeの太さに、cとdの枝をたすとfの太さに、eとfの枝をたすとpの幹の太さになる」と書いています。
その理由について、「最も太い幹の樹液が、枝を通じて分配されていくからである」と記しています。樹液が運ぶ養分は一定だから、枝の太さも合計では一定になるという意味でしょう。
また、「樹木を見る角度や距離によって光の角度が違うから色が変化する」というような描画上の法則も書き遺しています。下の絵は、木の葉を見る角度によって明るさが異なることの説明。
さらに、葉の色を出すときは、その葉の上で絵具を混ぜ、見分けがつかなくなるまで調合すればいい、とも書いています。
そこまで緻密に考え、計算して描いたから、『モナリザの微笑』や『最後の晩餐』が生まれたんでしょうね。驚きました。
ダ・ヴィンチが残した『絵画の書』という書物に「樹木と植物について」という章があり、そこに科学的な知見や樹木を描くときの法則が記されています。
例えば、「二股に分かれた枝の太さは、親枝の太さに等しい」。下の図(右)を示して、「aとbの枝をたすとeの太さに、cとdの枝をたすとfの太さに、eとfの枝をたすとpの幹の太さになる」と書いています。
その理由について、「最も太い幹の樹液が、枝を通じて分配されていくからである」と記しています。樹液が運ぶ養分は一定だから、枝の太さも合計では一定になるという意味でしょう。
また、「樹木を見る角度や距離によって光の角度が違うから色が変化する」というような描画上の法則も書き遺しています。下の絵は、木の葉を見る角度によって明るさが異なることの説明。
さらに、葉の色を出すときは、その葉の上で絵具を混ぜ、見分けがつかなくなるまで調合すればいい、とも書いています。
そこまで緻密に考え、計算して描いたから、『モナリザの微笑』や『最後の晩餐』が生まれたんでしょうね。驚きました。
ダ・ヴィンチはあの時代では周りの人はほとんどついてゆけなかったのではないか、とすら思います。
このようなスケッチは実物を見ると飽きないでしょうね、本でもいいですが。
そしてこの絵の木は(上の方)枝が互生だけど何の木を見て描いたのだろう、などと考えたりもします。
ダ・ヴィンチはほかにも、「樹木の枝分かれは、親枝に対して互いに等しい角度をなす」とか、いろんな法則をメモしています。
実際にはそうではないこともあるようですが、目の付け所が違いますね。