樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

遠征ツリーウォッチング

2015年05月07日 | 樹木
連休の後半、近所の同好の士と2人で三重県までツリー&バードウォッチングに出かけました。最初のポイントは南亦山(みなみまたやま)森林公園。夏鳥と新緑の樹木を堪能するのが目的です。
現地に到着すると、連休にもかかわらず誰もいません。後から一人だけ、捕虫網を持った男性が私たちを追い越して行きます。「チョウですか?」と尋ねると「いや、ハチです」。研究者でしょうか、コレクターでしょうか。
ほぼ貸切り状態の森林公園を、オオルリやクロツグミのさえずりを聞きながら、ツリーウォッチングします。目立ったのはヤマツツジ。あちこちに群生していて、朱赤と緑の錦を描いています。



特に珍しい樹木はありませんが、いくつかの新発見がありました。一つは、積雪がないはずなのにブナが自生していること。私の頭の中にある「ブナ=積雪地域」という固定観念を修正させられました。
もう一つは、尾根にトチノキが生えていたこと。マイフィールドである「栃の森」では、トチノキは谷筋に自生しています。水分が絶えない場所でしか生育しないので、尾根筋のトチノキは違和感がありました。
このあたりは日本でも有数の多雨地域として知られる尾鷲市に近いので、尾根筋でも水分が豊富なのかも知れません。



ヒメシャラも目立ちました。赤いまだら模様の樹皮があちこちに点在しています。しかも、けっこう太い幹。「小さいシャラノキ」という意味で「姫沙羅」と名づけられたはずですが、そんな可愛らしさはどこにもありません。どちらかと言えば「オバシャラ」(笑)。



森林公園を後にして、シギを観察するため伊勢湾に注ぐ河口へ寄り道しました。ちょうど干潮で広い干潟が現れ、その上で採餌するキアシシギやチュウシャクシギ、オオソリハシシギなどを見て帰路に就きました。
コメント (2)
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