樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

青い鳥

2013年01月21日 | 野鳥
前回の「赤い鳥」に続いて「青い鳥」。
アオゲラ、アオバトなど「アオ」で始まる鳥は日本に8種類いますが、いずれも体色はブルーではなくほとんどがグリーン系です。古語の「青」がブルーからグリーンまでの幅広い色を意味していたからのようです。
体色がブルーの鳥は、オオルリ、コルリ、ルリビタキなど「ルリ」と表現されます。そのルリビタキを求めて、府立植物園へ行ってきました。



青い鳥=幸せのシンボルというアイコンは、メーテルリンクの戯曲『青い鳥』が作ったわけですが、この作品には他の色の鳥も登場します。
チルチルとミチルが“幸せの青い鳥”を求めて最初に訪れた「思い出の国」では、青い色のツグミを見つけたものの、籠に入れると黒く変わったというストーリーになっています。
青いツグミが黒いツグミに変わるということは、バーダーの感覚でいうとノハラツグミがクロツグミに変わるようなことでしょうか。
「未来の国」では、青い鳥を捕まえたものの、国を出ると赤い鳥に変わります。こちらは、ヤマショウビンがアカショウビンに変わるような感じかな?
最後に、自分たちがこれまで飼っていたハトが青い色に変わったのを見て、幸福は身近なところにあることを理解するという結末。
「青い鳥」の教訓をバーダーに当てはめると、珍しい鳥を求めて遠くへ出かけるよりも、身近にいる鳥をじっくり観察しなさい、ということかも知れませんね(笑)。
余談ながら、作者のメーテルリンクはこの作品で1911年のノーベル文学賞を受賞しますが、第2次大戦の責任国であるドイツと日本にはこの戯曲の上演を許可しなかったそうです。
コメント (4)
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