わが家は喪中のため年賀状はやりとりしなかったのですが、今年はやっぱり蛇のモチーフが多かったんでしょうね。
毎年、年賀状に干支をどう表現するか苦労しますが、ふと「樹木には干支がどれくらい反映されているんだろう?」と気になって調べてみました。
順番に、まず鼠から。今の時期に黒い実をたくさんつけるネズミモチという樹があります。身近に植栽されているのは外来種のトウネズミモチ。ネズミの糞に似た実をつけるモチノキという意味です。
「鼠の糞」は小鳥の大好物
ほかにもネズミサシ、ネズコという樹がありますが、これらは5年前の鼠年の正月に採り上げました。
牛は私の干支ですが、「牛殺し」という物騒な名前の樹がいくつかあります。そのうちの一つ、ルリミノウシコロシはサワフタギの別名。カマツカもウシコロシと呼ばれますが、どちらもしなやかな強い材質で牛の鼻輪に使ったからでしょう。
「瑠璃実の牛殺し」の実
虎は、トウヒのことを園芸や木材の業界でトラノオと呼ぶようです。細かい針葉で包まれた枝先を尻尾に見立てた命名でしょう。ウサギという名前の樹はありませんが、「卯の花」はウツギの別名。辰は思いつきません。
今年の干支、蛇にはヘビノボラズという樹があります。蛇も登れないほど棘が多いから。
馬では、トチノキ(正確にはセイヨウトチノキ=マロニエ)を英語でHorse Chestnut、直訳して「馬栗」と呼びます。実を馬の餌にしたそうです。また、馬が酔う木と書けばアセビです。
羊は、牽強付会になりますが、中国名で「羊躑躅」というツツジがあります。羊が食べると死ぬほどの毒を持っているから。猿は、サルスベリ、サルナシ、サルトリイバラとけっこうあります。
「猿滑り」の花
鶏ではないですが、タラノキなど棘の多い樹のことをトリトマラズと呼びます。ヘビノボラズと同じ命名ですね。
犬はたくさんあって、イヌツゲ、イヌマキ、イヌブナ、イヌシデなど「偽物」とか「亜流」という意味でよく使われます。猪は、椿の園芸品種に「獅子頭」がありますが、自生種では思いつきません。
こうして並べてみると、「糞」「偽物」「登らず」「殺す」「滑る」など、何故かマイナスイメージの命名が多いです。それにしても、昔の人は動物と樹木の相関関係をよく観察して名前をつけていますね。
毎年、年賀状に干支をどう表現するか苦労しますが、ふと「樹木には干支がどれくらい反映されているんだろう?」と気になって調べてみました。
順番に、まず鼠から。今の時期に黒い実をたくさんつけるネズミモチという樹があります。身近に植栽されているのは外来種のトウネズミモチ。ネズミの糞に似た実をつけるモチノキという意味です。
「鼠の糞」は小鳥の大好物
ほかにもネズミサシ、ネズコという樹がありますが、これらは5年前の鼠年の正月に採り上げました。
牛は私の干支ですが、「牛殺し」という物騒な名前の樹がいくつかあります。そのうちの一つ、ルリミノウシコロシはサワフタギの別名。カマツカもウシコロシと呼ばれますが、どちらもしなやかな強い材質で牛の鼻輪に使ったからでしょう。
「瑠璃実の牛殺し」の実
虎は、トウヒのことを園芸や木材の業界でトラノオと呼ぶようです。細かい針葉で包まれた枝先を尻尾に見立てた命名でしょう。ウサギという名前の樹はありませんが、「卯の花」はウツギの別名。辰は思いつきません。
今年の干支、蛇にはヘビノボラズという樹があります。蛇も登れないほど棘が多いから。
馬では、トチノキ(正確にはセイヨウトチノキ=マロニエ)を英語でHorse Chestnut、直訳して「馬栗」と呼びます。実を馬の餌にしたそうです。また、馬が酔う木と書けばアセビです。
羊は、牽強付会になりますが、中国名で「羊躑躅」というツツジがあります。羊が食べると死ぬほどの毒を持っているから。猿は、サルスベリ、サルナシ、サルトリイバラとけっこうあります。
「猿滑り」の花
鶏ではないですが、タラノキなど棘の多い樹のことをトリトマラズと呼びます。ヘビノボラズと同じ命名ですね。
犬はたくさんあって、イヌツゲ、イヌマキ、イヌブナ、イヌシデなど「偽物」とか「亜流」という意味でよく使われます。猪は、椿の園芸品種に「獅子頭」がありますが、自生種では思いつきません。
こうして並べてみると、「糞」「偽物」「登らず」「殺す」「滑る」など、何故かマイナスイメージの命名が多いです。それにしても、昔の人は動物と樹木の相関関係をよく観察して名前をつけていますね。