樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

姉妹木

2010年04月01日 | 伝説の樹
姉妹都市はたくさんありますが、姉妹木というのは珍しいでしょう。姉妹提携しているのは、屋久島の「縄文杉」とニュージーランドの古木「タネ・マフタ」。
縄文杉は樹齢2170年以上、タネ・マフタはカウリという針葉樹で、樹齢は1200~2500年。タネ・マフタとは、先住民族マオリの言葉で「森の神」という意味だそうです。
どちらも保護区の森にある神聖な樹で、重要な観光資源であることなど共通点が多いことから、屋久島町とニュージーランドの2市が1年前に姉妹提携し、樹木の保存技術を交換したり、観光ガイド育成に取り組んでいるそうです。


(縄文杉)

上の写真は、この記事のために私が屋久島へ行って撮影したもの…ではなくて、「屋久島の写真を自由に使ってください」という奇特な方のサイトからいただきました。
カウリという名前は初耳で、少し調べたところ、ナンヨウスギ科の樹木でニュージーランドの固有種。幹がまっすぐ伸びて巨木になるため、古くはマオリ族の大型船用に使われ、19世紀以降はヨーロッパ人が伐採して輸出したそうです。
実物を見たいのですが、日本では「つくば植物園」に1本あるのみ。木が好きとは言え、ニュージーランドや茨城県まで行けないので、同じ仲間のナンヨウスギがある大阪の長居植物園に行ってきました。


(カウリと同じ仲間のナンヨウスギ)

(ナンヨウスギの葉)

タネ・マフタの樹齢が大雑把すぎてどっちがお姉さんか分かりませんが、大きさで言えば、樹高51m、幹周13.8mのタネ・マフタが姉、樹高25.3m、幹周16.4mの縄文杉が妹でしょうか。いずれにしても、「よくぞここまで長生きされました」と声をかけてあげたいです。
ニュージーランド政府観光局の姉妹提携記事はこちら
つくば植物園のカウリはこちら
コメント (2)
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