樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

地材地建

2010年03月01日 | 木の材
意外かも知れませんが、京都府は林業が盛んです。木材生産額は17.6億円で、「吉野杉」の奈良県(38.4億円)、「木の国」和歌山県(29.7億円)に次いで近畿では3位。兵庫県や滋賀県よりも多いんです。
カナダ発祥のモデルフォレスト運動に日本で唯一取り組んでいるのも京都府。また、府が発注する土木工事に地元産木材の使用を義務づけたり、京都府産木材を使った新築やリフォームを交付金や優遇ローンで支援しています。
さらに、京都府庁の内部でも、涙ぐましいほど地元産木材をPRしています。まず、庁舎正面の植え込みの周囲には、木製の車止めと溝蓋が設置してあります。京都府産のヒノキの間伐材を使って、府立北桑田高校が製作したそうです。


(木製の車止めと溝蓋)

そして、受付や相談センターに行くと、京都府産の木材で作ったカウンターや机、本棚に囲まれています。


(総合案内の受付カウンター)


(相談センターのインテリアは京都府産の木製)

さらに、庁舎の中に入ると、各部屋に京都府産ヒノキの端材を使用した名札が掲げてあります。約200の部屋に下の写真のような木の札を付けているそうです。



農産物の「地産地消」に対応して、木材を「地材地建」と言うらしいですが、京都府はその普及に一生懸命です。林業団体と共に「ウッドマイレージ」運動にも取り組んでいます。
京都大学を中心に森林生態学や林業関係の学者が多いという要因が働いているのかも知れません。
コメント (4)
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