樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

木の看板

2008年03月21日 | 木の材
老舗の多くが木の看板を掲げています。宇治のメインストリートや平等院の参道にも、大きくて分厚い看板を掲げたお茶屋さんやお菓子屋さんが並んでいます。
この看板には昔からケヤキが使われてきました。雨風に耐え、反りにくいという物理的な特性だけでなく、ケヤキならではの力強い木目が好まれたのでしょう。高級銘木のケヤキで、しかもできるだけ大きな看板をあつらえるというのが、昔の商売人の夢だったようです。

       

上の写真は和菓子屋さんのもの。屋根付きです。宇治に店を構えながら、茶所・駿河の名前を掲げるのは今風に言えばアウェイ感覚ですが、もともとは京都で創業した羊羹の老舗が徳川家に召されたので「駿河屋」と改名したらしいです。宇治はその分家の一つ。

       

次は、お茶屋さんの看板。こちらは、屋根だけでなく照明もついています。文字の細かい部分は判読できませんが、茶の木と茶壷の図柄は当時はけっこう目を引いたのではないでしょうか。
商売をやめることを「看板を降ろす」と言いますが、看板は商売繁盛のシンボルなので、降ろさなくてもいいように最初から大きな目立つ看板を上げるものだと言われています。
私も家で仕事していますが、看板も表札も掲げていません。だから繁盛しないのかな?
コメント (4)
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