樹樹日記

じゅじゅにっき。樹木と野鳥に関する面白い話をご紹介します。

ビルの森

2008年02月22日 | 街路樹・庭木
大阪の江坂という所に大同生命の本社ビルがあります。この1~2階は巨大なアトリウムになっていて、たくさんの樹が植えてあります。
35年前に建設されたとき、西日本の植生である照葉樹林を屋内に再現するという趣旨で開設されたそうです。施工した竹中工務店のホームページによると「日本初の本格的なアトリウム」で、広さは50m四方、高さ17m。現在は80種、約2,500株の植物が植えてあります。

       
             (屋外のように見えますが屋内です)

このビルの向いに関西初の東急ハンズがオープンした頃、よく買い物帰りに立ち寄りましたが、先日久しぶりにのぞいてきました。
アラカシ、シラカシなどのカシ類、アオキ、ヤツデ、アセビなどの低木類、ツバキやモッコクなど多様な樹木があって、まるでジャングルのよう。照葉樹ばかりではなく、ケヤキなど落葉樹も少し植えてありました。

       
              (この左奥にカフェがあります)

最近はビルの屋上緑化が注目されていますが、30~40年前は室内緑化が主流だったんですね。ある環境系の雑誌によると、今後は壁面緑化が主流になるそうで、イタリアのミラノでは「垂直の森」というプロジェクトが進行中だそうです。
ビルのテラスを利用して4つの壁面に樹を植えれば、少ない敷地面積で効率的に緑化できるというアイデア。横(平面)のものを縦(垂直)にすることで都会の緑を増やし、ヒートアイランドや地球温暖化を防ごうという意図のようです。
しかも、屋上で風力発電、壁面でソーラー発電、さらに雨水も利用するという念の入れようで、2011年には完成するとか。そのうち日本でもどこかのデベロッパーが「垂直の森」を建てるでしょう。やっぱり、森ビルかな?(笑)。
CGですが「垂直の森」の画像はこちらで見られます(海外のサイト)。
コメント (4)
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