「送り」仕事で一番困るのは車内でゲロを吐かれること。幸い、まだ一度も経験がありませんが、先日危うくそうなりそうな事態に遭遇しました。
最終便でのこと。3人の嬢を乗せて出発。最初に下ろす嬢は店からほど近い場所。そこに到着するや、次に下ろす嬢の様子がおかしい。
「ちょっと動かないで…」
ベテランの嬢らしいのですが、もちろん、歳はワシよりず~っと下。丁寧語すら使えないのは前から感じていましたが、この時はいつもと違いました。直感的に「ヤバイな…」と思ったので、
「吐きそうだったら言ってください」
「……(ほとんど意識がない)」
これはすぐ「来る」と感じたので、すぐに発車せず。ほどなく、言葉にならない声を発したので、すぐさま後部座席のドアを開ける。と同時に泥酔した嬢が開いたドアから頭だけを出し…(あとは皆さまの想像に任せます)。
もうね、その光景は絵的にはエキセントリックでした。何しろ深夜の路肩に止まっているクルマの後部座席が開いて、そこから女の頭だけが出ているんですから。
感心したのは嬢の咄嗟の行動です。車内で吐いたら迷惑がかかるとわかっていたんでしょうね。泥酔していたとはいえ、さすがベテランというべきか?
吐いて少し楽になったとはいうものの、「次」が来ないという保証はない。いまはたまたま停車していた時だったのでよかったものの、その嬢の家まではそこから40分ほどかかる。
「さて、どうしたものか…」
車内の「大惨事」の可能性を未然に防ぐため、しばし思案。そして思いついたのはトランクに「ヘパリーゼ」の錠剤を積んでいたのを思い出す。ご存知かと思いますが、ヘパリーゼは肝臓の働きを促進し、体内のアルコールの分解を早める作用があります。コンビニではドリンク剤という形で販売されており、こちらのほうが即効性があります。一方、錠剤は含有成分は同じですが、効きは遅い。
もちろんこの錠剤は私物であり、何も泥酔した嬢に施す必要はありません。でも、背に腹は変えられない。飲ませないで「大惨事」になるより、飲んでもらって危険を回避する確率が上がるに越したことはない。
ぐったりしている泥酔嬢に「ペパリーゼの錠剤がありますから飲んでください」と頼むと、嬢はわかっているんだかわかってないんだか知りませんが、素直に応じました。
「やれやれ…」
クルマは再び発車。でも、そこから泥酔嬢の家までの40分は緊張しましたね。通常よりも加速・減速に気を使うのですから。
ありがたいことに「再発」はしませんでした。
三人目の嬢の家はそこから20分ほどかかるのですが、こいつは泥酔嬢に関しては全くの無関心。冷たいねぇ。まあ、同業者として「なに泥酔してんのよ。バカじゃないの?」というところでしょうか。
こわいこわい。
最終便でのこと。3人の嬢を乗せて出発。最初に下ろす嬢は店からほど近い場所。そこに到着するや、次に下ろす嬢の様子がおかしい。
「ちょっと動かないで…」
ベテランの嬢らしいのですが、もちろん、歳はワシよりず~っと下。丁寧語すら使えないのは前から感じていましたが、この時はいつもと違いました。直感的に「ヤバイな…」と思ったので、
「吐きそうだったら言ってください」
「……(ほとんど意識がない)」
これはすぐ「来る」と感じたので、すぐに発車せず。ほどなく、言葉にならない声を発したので、すぐさま後部座席のドアを開ける。と同時に泥酔した嬢が開いたドアから頭だけを出し…(あとは皆さまの想像に任せます)。
もうね、その光景は絵的にはエキセントリックでした。何しろ深夜の路肩に止まっているクルマの後部座席が開いて、そこから女の頭だけが出ているんですから。
感心したのは嬢の咄嗟の行動です。車内で吐いたら迷惑がかかるとわかっていたんでしょうね。泥酔していたとはいえ、さすがベテランというべきか?
吐いて少し楽になったとはいうものの、「次」が来ないという保証はない。いまはたまたま停車していた時だったのでよかったものの、その嬢の家まではそこから40分ほどかかる。
「さて、どうしたものか…」
車内の「大惨事」の可能性を未然に防ぐため、しばし思案。そして思いついたのはトランクに「ヘパリーゼ」の錠剤を積んでいたのを思い出す。ご存知かと思いますが、ヘパリーゼは肝臓の働きを促進し、体内のアルコールの分解を早める作用があります。コンビニではドリンク剤という形で販売されており、こちらのほうが即効性があります。一方、錠剤は含有成分は同じですが、効きは遅い。
もちろんこの錠剤は私物であり、何も泥酔した嬢に施す必要はありません。でも、背に腹は変えられない。飲ませないで「大惨事」になるより、飲んでもらって危険を回避する確率が上がるに越したことはない。
ぐったりしている泥酔嬢に「ペパリーゼの錠剤がありますから飲んでください」と頼むと、嬢はわかっているんだかわかってないんだか知りませんが、素直に応じました。
「やれやれ…」
クルマは再び発車。でも、そこから泥酔嬢の家までの40分は緊張しましたね。通常よりも加速・減速に気を使うのですから。
ありがたいことに「再発」はしませんでした。
三人目の嬢の家はそこから20分ほどかかるのですが、こいつは泥酔嬢に関しては全くの無関心。冷たいねぇ。まあ、同業者として「なに泥酔してんのよ。バカじゃないの?」というところでしょうか。
こわいこわい。