ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

目的を忘れずに!

2011-11-29 04:47:04 | 音楽あれこれ
相変わらず都内某所の地下スタジオで「うたの教室」をやっています。半年に一度「おさらい会」なるものをやっていて、先日も開催。今回がなんと10回目。そうか、教え始めてから、もう5年になるのか…。


前にも書きましたが、生徒さんはすべて高齢者。最高齢は今年89歳になるおばあちゃん。最年少の人でも60代半ば。そりゃね、すぐに覚えちゃくれないですよ。

でも生徒さんは皆、一所懸命。ワシの言う通りに覚えようとしてくれる。その健気さを見るとこちらも一所懸命教えようと思うようになる。どうやらそれが相乗効果を生むらしい。手前味噌かもしれませんが、ウチの生徒さんはうまくはないけど、決して下手じゃない。まあ「フツー」に歌います。

先日の「おさらい会」終了後の打ち上げのこと。生徒さんがしきりにワシのことを褒めてくださる。

「先生は、いつも辛抱強く教えてくださる。きっと気が長いのね」

ははは、何をご冗談を。ワシは自分で言うのもなんですが、非常に気が短い。知らんな、ワシの正体を。

また別の生徒さんは通常のレッスンの様子を録音したものを、やはり「うた」を習っているという友人に聴かせたという。すると、その方は驚愕したとか。

「ウチの先生だったら、きっと激怒してるわよ。ヒステリーを起こすんじゃないかしら。それにこんなに丁寧に教えてくれないもの」

う~ん、そうなのか。でもその前に許可なく録音テープを他人に聴かせんで欲しいなあ…。まあ、いいけどさ。

ともかく、皆さん、やたらと感心なさる。怒ることなく、なぜ辛抱強く教えられるのかと。

いやいや、簡単なことですよ。生徒さんがこちらの言う通りできないからって怒っても何も生み出さないからです。怒ればうまく歌えるのなら、とっくの昔に怒ってますって。そもそも歌えるようにするのが目的なのですから、こちらが感情にまかせて怒るのは何の意味もないでしょ。ならばできないところを何度も繰り返し教えたほうが、はるかに上達しますよ。

いろいろなことに通ずるのかもしれませんが、生徒さんはできないことが前提で教わりにくるのですから、できなくて当たり前と思わなければ教師としては失格。ましてや生徒さんに激怒するなんて問題外。彼らにとってはいい迷惑ですよ。

よくは知りませんが、世の中の教師にはそういう輩が多いらしいですね。困ったもんです。目的を忘れて己の感情にまかせて激怒するなんて絶対にやっちゃいけませんよ。やっぱり基本は楽しくやらなくちゃね。
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