ライターの脳みそ

最近のマイブームはダム巡りと橋のユニークな親柱探し。ダムは目的地に過ぎず、ドライヴしたいだけ…。

臨機応変のレッスン

2006-09-21 05:11:31 | 音楽あれこれ
例の「歌い方教室」は集団レッスンなのだが、このところなぜか個人レッスンまで担当させられている。その個人レッスンは歌ではなくコードネームによるピアノ伴奏法だったり、オペラ・アリアのリズム練習など、もう何でもアリのレッスンだ。個人レッスンの希望者ももちろんアマチュアの方。ただし、本人が自分の弱点を克服したいという強い希望があるので、レッスンはそれを補う意味で行なっている。

すべての生徒さんに共通なのは驚くほどリズム感が悪いこと。それは専門教育を受けていないのだから仕方がない。仮に楽譜が読めても拍子の感覚がないので長い音価の音符が出てくると、その時点でアウト。ワシにしてみれば、なぜ拍子を数えながら演奏できないのか不思議でならないが、できない人は本当にできないのだ。できないからといって責めるのは酷というもの。

だからまずしなければならないのはリズム感覚を習得すること。ただ、受験生ならばソルフェージュのような無味乾燥の課題をどんどんこなせば何の問題もない。しかしウチの生徒さんたちにその方法は向かない。何より楽しく音楽をしたいと考える人たちだから。そうなると飽きさせない方法でリズム感を養う方法を考えるしかない。これは簡単なようで意外に難しい。じゃあ、どうしたらよいか。

今ワシが試しているのは生徒さんの興味に合わせる方法。つまり生徒さんのニーズに合った教え方をするのだ。上にも書いたようにコードネームを使って伴奏してみたいという方にはコードネームの意味と原理をごくごく簡単に教え、同時に拍子感を養うような伴奏の練習をさせる。

また趣味でオペラを歌っている方には現在練習されている曲を教材として使用する。曲のなかに登場するいろいろなリズムを歌うのではなく、ひたすらリズムを音読させるのだ。好きでこの曲を選んでいるので歌わなくても興味を失うことはない。さらに旋律だけでなく伴奏のリズムも音読する練習も行なう。こうすることで否応無しにリズムを意識するようになる。そうなると実際に歌った時に伴奏においてけぼりにされることも減る。

要するに個人レッスンの場合はまさにケース・バイ・ケース。だからあらかじめ準備するなんてことはできないし、やってもムダ。すべては臨機応変に対処するしかない。瞬時にその生徒さんの弱点を見抜ければ、あとはそこの「穴」を埋めていけば良い。そうした穴埋め作業をするだけでも随分上達するものなのだ。
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