湘南オンラインフレネ日誌

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自学教材リンク集に《ロウソクから拡がる世界(番外編2気流と炎の灯り)》を載せました

2005-05-24 06:04:00 | フリースクール

--- 今回は、以下の自作教材ヒント集の解説です。

●自学教材ヒント集《ロウソクから拡がる世界(番外編2ロウソク気流と炎の灯り)対流おもちゃ他》

http://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=tobipub2




 今回の話は、前回に続きかけこみ企画になってしまった。未整理の部分をお許しあれ。内容は
二系統ある。

 ひとつは「対流」に注目した教材だ。線香の煙をロウソクの炎に近づけると煙は急上昇する。点火した走馬灯の構造に光を当て、白い壁に投影すると、気流のゆらぎの影を見ることが出来る。味噌汁の味噌の雲が対流を起こす様も同じことだ。

 ただこのモデルには注意がいる。板倉氏の仮説実験授業のテーマにも取り上げられている「空気の発見」ということ。空気を水と同じような既知の存在として扱うことは注意が必要だ。

 また対流の起きる理由を求められたとき、分子レベルの話になった瞬間、経験世界からジャンプして、知識が脳裏にこもってしまう。風呂の湯が上が熱くて下が冷たい例をだせば、いいのだろうがそうすると、なぜ対流がおきて「いない」のかという話にもなる。風船に封じ込めた空気が湯の中で体積を増すという実験から密度のマクロレベルのモデルをたててもいい。そこから軽い空気(水)と、重い空気(水)を考えてもいい。

 もうひとつは、これはある理科教員の話の中で取り上げられた話ではあるが、南半球では排水口の渦が日本とは逆になるという嘘の話、「コリオリの力」の話だった。地球気象レベルでは、「コリオリの力」は影響するが、排水口レベルの渦では環境の影響力の方が大きくなってしまうので無視できるという話だった。つまり味噌汁の「雲」から気象現象へと飛躍するには、規模のモデルを保証する何かが必要かもしれないということだ。

 鍾乳洞の中に入ると、曲がった小鍾乳石群に出会うことがある。これは地表との温度差によって一定の方向から風が吹き続けたことによって起きる現象とされている。コンビニの出入口の暖冷房の風は、夏と冬とによって風の流れ出し方が違っていた。今は自動扉があるので、明確な結果が出にくいが。

 また、地下のプルームとプレートテクトニクスに話が紛れ込むといっそう話が厄介になる。学校理科からは深入りが閉め出されてしまった分野でもある。


 このように一系統は「熱伝導と対流」をめぐって、発展をみていける方向があるが、ローソクを中心に話をたてたために非常に中途半端になってしまった。

 もうひとつの系統は「文明と光」のアプローチだ。こちらは照明から歴史へ、光と影の効果から美術工芸へという道だ。

 僕のたてているこの自学教材ヒント集は、学校教育を前提としていない。中高生世代を中心にした独学と地域共学のすすめとして書いている。だから自分の手で掴み取ることにアクセントをおいているし、将来の職業を垣間見るような嗜好の強いものになっている。しかしその世界の広さや深みのあるものを選択はしているつもりだ。

 次回は「野外活動とローソク」の話題だが、ここから抜け落ちているひとりの子どもの声がある。ローソク授業の中で、「火には明るいのと暗いのあるけど、どんな光が明るいの」というランタン作りの最中の質問だった。ここから色温度や炎色反応の方に話をひっぱることも可能だ。火を集め比べて見るということも面白そうだ。未整理のため今回は割愛したが、コメントを頂戴できたら嬉しい。

 またローソクを使った工作の分野も取り上げられなかった。
  あぶりだし/絞り染め/撥水加工 etc.
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