--- 今回は以下の教材の解説です。
●自学教材ヒント集《コマの色あそび(ベンハムのコマを考える)》
今回はクリスマスのとき、小さな子にプレゼントする靴下パッケージに入れた「不思議なコマ(ベンハムのコマ)」作りを思い出しながら書いた。今の子には、アナログレコードの回転調節盤(器)の連想は無理だろう。しかし、指定速度に調整が出来たとき、赤っぽい帯と、青っぽい帯のまだら模様が停止したことを思い出せるだろうか。白と黒の断続が色を引き出した。
小さな子には色のコマのパターンが交じり合うことの意外性(加色混合)の方が興味を引くようだが、白黒パターンがなぜ灰色にならないのか、そこをパターンと回転法・光の条件を変えて試していくというのは、お手軽実験である。ましてやすべて解明されていないぞとなれば、好きな子は関心を示す。実はこれを使ったおもちゃがあるのだときいて、あちこち探しているのだが、今だ応用ゴマを発見していない。これは教員向けの遊びへの誘いだが。
フェナキスチスコープをご存知だろうか。円盤にコマ送り状の動きのある絵を書いておく。円盤を回転させ、スリットから覗くと動いて見えるという映画のはしりにあたるカラクリだが、ここには「残像」が大きく働いている。ではコマの色の場合、特にベンハムのコマの場合、残像は関係あるのだろうか。ベンハムのコマの回転を写真撮影したらどうなるだろう、また高速度撮影したらどうなるだろう。謎は深いぞ。