湘南オンラインフレネ日誌

フリースクール湘南オンラインフレネ学習的就労支援活動・災害ボランティアの実践を書き溜めていきます。

12/30 冬期講習前期が終了/辻堂駅の**さんのこと

2012-12-31 06:41:55 | 引きこもり
2012/12/30 記
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やっと冬期講習前期が終わった。大半が取り出し指導ばかりやっている。今年は珍しく忌避傾向のある子の担当が複数名だったが、いつもなら後日訪問指導と組み合わせることになるが、今年は数が少なく地元勢で解決することになった。拗ねてみれば、私の退職を予測したものだろう。本来進学重点の教室なので、足切りが先々行われのかも知れない。時間講師も専任も、若手も爺ぃも、不始末には始末書を書かせる気風があるなら、相談を受けた子の成績にも、いままでのように偏屈を通せばいい。そう説得しているが、気乗りしないのは若手講師のほうだ。

とにかく冬期講習前期の授業が終わって、あれこれの古株の誘いを振り切って、若手並みに逃げ出し帰宅。庭の掃除と買い出しの要請を振り切って、まずは年賀状を書き上げた。こういう日には、必ず母の友人の空気が読めない人物がコンビニ寿司を持って現れる。家にあげたが最後、日が落ちても居座るので、「これから出かけるので」と、母を制して玄関ばらいした。ひとの予定を聞かないで訪ねてくるのがいけない。

雨が降りそうなので、早めに買い物を済ませようとすると、母が「カレンダーが欲しいから藤沢がいい」と言い出した。辻堂の駅の構内を歩いていると、真っ黒い燻製状の塊が、エレベータ脇にうずくまっている。**さんだった。泥酔している。

ここ数週間姿がなかった。声をかけていると母が不快な顔をして、「先に行く」と改札口に向かっていった。**さんが隅でころがっているうちは、駅員さんは見て見ぬふりをしてくれる。ところが私がいるとなると、苦情を意識して**さんの排除が始まってしまう。長い時間はかけられない。

**さんは、##年前ある中小企業の職人さんだった。退社後、通勤路ではないところで事故に遭い、立ち仕事ができなくなって解雇された。そこから先の転げ落ちる話はがんとして話してくれない。家族を捨て茅ヶ崎に流れ着き、行政と支援ボラを鬱陶しく思い、辻堂に流れてきた。露骨な糖尿病なので、失明や足指の壊疽が近いと見て、声をかけてきた。

辻堂は不幸なプラットホームだ。一昨年、エレベータ前にうずくまっていた%%さんは、私の関与を嫌がって姿を消した。その1週間後、私は茨城県警から夜間問い合わせを受けた。日立市の路上でひき逃げ事故があり、身元確認をしているのだが、大切にくるまれた小銭入れの中に、私の名刺が折りたたまれてしまい込まれていたので、電話しているのだという。

%%さんの故郷が日立市だったのだろうか。早朝、ひと気のない道路を歩いていて跳ねられたという。彼は植物状態で入院しているという。もう意識がもどらないから、日立市の生活保護枠で民間医療施設に移すという。彼はアルコールを飲んでいなかった。日立市警察署の担当者と連絡を取り、身元調査を彼の持ち物から調べているとのこと。私はいわゆる社会的弱者ビジネスのところに送られる。トイレ・炊事場共用の2~3畳間に吸引も未確認に放置されるのがおちなので、寿町で彼を受け止めてくれないかと、寿町の方と、茅ヶ崎市生活支援課・地元GHと確認を取り、日立の民生委員への連絡法を特例として紹介してもらった、もし意識がもどってきたときに見せてくれと病院のMSWに私の民間ボラの立場を明かした上で頼み込んだ。まずは病院滞在期間を延長し、警察・引き取りまでの時間稼ぎをした。引き取りは、日立市が金を出すことを決めていた。ところが警察の身元調査の結果、遠縁の親戚が池袋にいることが判明。即日、その親戚に送られてしまった。植物状態の方をである。このとき知り合ったMSWさんとは、3.11以降も薄いネット交流がある。**さんは遠縁の方が支えるはずもなく、闇に消えた。

こうした前例がある。だから**さんの糖尿病治療は不可欠であり、茅ヶ崎行政は知っているが、辻堂駅は藤沢市行政。引き継ぎしなければならないが、年末年始が邪魔をしている。地元の民間ボラと民生委員に伝えることにし、ともあれ泥酔している**さんを起こした。

彼はすぐに私だとわかった。雨が降ると食べ物を探しにでることができず、寒いので夜、私有地で風を避けてうずくまっていたら警察に逮捕され、釈放されたが寒いから酒をもらって飲んだという。とにかく臭い。夏場の元気も失せて、ともあれ教会にいけと伝えた。しばらく見かけなかった理由がわかった。

ともかく握り飯をと通路のコンビニで買い物をしているわずかの間に**さんは姿を消した。明日大晦日、彼を発見したら寿町に連れて行く。この時期炊き出しや、医療ボラ巡回もある。

3年前の春先、市役所横の中央公園では五所川原さん(仮名)が凍死している。最近では父の誤嚥で入院した大部屋のひとりが、顔見知りの路上生活者だった。泥酔で転落骨折したらしい。

ひとが挫折したとき、リターンマッチが保証されない社会は歪だ。東日本大震災でも、賃労働していた方の会社が流されたり、高齢で再出発が無理な方の保護と就労支援は死活問題だ。**さんのように、怪我が一層のハンデとなり、再就職の道が閉ざされるとき、政治家のさじ加減の棚の上に預けていいとは思えない。私とて、2000~2002年の交通事故入院からの復帰は知人と以前の職場からのOKが出なかったら、家業だけでは食べていけない。再採用してくださった方の感謝は忘れない。

「向こう三軒両隣りの絆」は決して**さんを救ってはくれないだろう。その冷たさに気がつかなければ、生活支援は決して解決力を持たないだろう。

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藤沢で母は不快感をあらわにして、関わるなと私に迫った。**氏の生死は、個人が請け負うものではないというのだ。世間もそうなのだろうなと思いつつ、行政に連絡したと嘘をついた。母との間でさえ、高い塀が見える。

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仮設の&&さんに年始の新古書と湘南タコ煎餅を、ブックアーチの@@さんを通じて送ってもらった。そうだ被災地民生委員の□□さんや、もと市議の■■さん、味噌製造元の◇◇さんに年賀状ではなく、年始のご挨拶を送らねば。Sくんは、年度明け就労情報仕込んでからにしよう。

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1月17日に茅ヶ崎市の防災対策課が「行政との連携について」の講演会を開く。申し込めるように、仕事調整、済み」。


夜間傾聴:なし


(校正2回目済み)


コメント
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