この夏は私の周りでいわゆる虫との出会いが少ない。それらしいのに出会ったのは室外機に巣を作ったアシナガ蜂くらいだ。多くの人がそうだろうが妻も虫嫌いの一人。目につくと大方の場合、私の出番となり何とか処理して来た。今年は非常に蚊が少ないことにも驚いている。お陰で屋外作業も苦にせずにこなしている。
暦では秋になり今年になって初めて出会ったマキリ。珍しくはない虫だが、保護色の緑を忘れたかのように五月の根本にじっとしている。生きているようなので今年の記念に撮っておこうとスマホを構える。何枚か撮り、真正面から撮ろうと地面にスマホを置いた。
それまで身動き一つしなかったのに、正面に回った途端、首をあげ身構える姿勢に変わった。闘争本能を引き起こす何かを感じたのだろうか。これも写真になると収めたが、すぐに向きを変えて動き出した。そこでは、保護色の緑は役立たず、鳥の目には獲物としてしか見えないだろうが、と思いながらそのままにしておいた。
翌日の朝、高さが1㍍と少しある庭石をゆっくり登っていた。鳥の餌にはならなかったようだ。この石を上り切っても何もないぞ、そばの木に移れといっても聞こえない。そのあとどうしたか見ていないが、まだ親にはなれない若い感じ、いろいろ経験を積んでいく旅の途中だろ、そう思いながら、久ぶりのさわやかな青空に成功を願った。
(今日の575) カマキリの幼い姿いとおしむ