日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

情報源

2018年05月17日 | 町かど

 今は日進月歩どころか秒単位で情報の伝達手段が進化している。そこからは良い点も悪い点も起きているが、その進歩に追従できない寂しさをかみしめながら、ガラケイで十分間に合っていると意地を張っている。

 そんな悲哀を感じない情報源の一つに散髪屋がある。そこにはあらゆる職種や趣味を持つ人がやって来る。散髪中の人も順番待ちの人も飾らずに話したり聞いたり、その中身、大きく言えば日本の縮図が、散髪台わずか2台、夫婦共同作業の狭い店内に展開される。先日はモリとかケかの蕎麦ならぬ、元総理秘書官の証言について怒りの声だった。あるコメンテーターの「証言を聞いてすっきりしない人のいることが不思議」の声には「馬鹿か」の落印が押された。

 或る時、男は散髪屋で女は美容院、この区別はどう違うのかと鋏を動かす店主に問いかけたのは人品卑しからざる人。鋏の動きを止めて反してくれた。その説明はおおよそこうだ。理容、つまり散髪は頭の髪を刈ったりカットしたり、髭剃りなどで容姿を「整える」、美容院は化粧や髪結いにパーマなど容姿を「美しくする」の違いだという。男が美容院に行っても髭剃りはしてもらえないこと知った。

 待ちの客のいないときには店主と二人の会話になる。地域のこまごました情報を驚くほど聞く。仕事がら出歩くことはないことから、客情報がネタだろう。それはだれもが喜ぶ笑う、時には困っている人のこと、道路工事がどうなったなど茶の間の話題が多い。そんな中、決して聞かされないのは人を悪くいう言葉、客商売なれば気遣いも多かろう。
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