日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

読めなかった字 2

2018年05月27日 | 生活・ニュース

 書道展の入選を報ずる紙面、最高は文部科学大臣賞を始め上位賞の作品が大きな写真で載っている。どの作品も墨痕鮮やかで躍動感を感じる。しかし、それからが残念な思いに変わる。載っている作品にしたためられたほとんどの漢字が読めない。だから文の意味や趣旨も理解できない。立派な芸術作品を見ながら、墨痕鮮やかで終わるだけの我が無知無能を改めて知る。

 言い訳になるが、点画を崩さないで書かれた楷書であれば何とか調べる方法もあろうが、書体すらわからないのでは先へ進めない。書道とは「毛筆を使って文字を書く芸道、毛筆による書の美を表す芸術(明鏡国語辞典)」とある。そのためには、精神を集中し、心を込めて文字を書き習い形象美を追求する実技ともある。「道」と称することからが専門の学問や技芸であることを改めて知る。

 現役のころ同僚だった元女子社員、、現在、都内で書道教室を開いている。生徒は小学生から高齢者まで、教室の外では地域に溶け込んで着付け、祭り、句の創作、各種展示会、地域行事参加など多方面で活動中だが、それが書への感性を高める、ブログや作品を拝見しながら感じている。

 出先の施設でロビーに漢詩の書が掲げてあった。初めの2文字が「少年」と読めたことで、「老いやすく学成り難し」と何とか判読できた。老人になっても寸刻を惜しんで学べという教えであるが、書くといえばパソコンと電子辞書では学成り難しを地で行くような日常になっている。読めない嘆きから迷い道にそれてしまったが急がずに抜け道を探していこう。
コメント (2)
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