都会の荒れた成人式の様子が映像で流れる。大方の成人者はそうではないが、映像だけ見せられると全体がそうなの、と感じさせる報道好みの選択に毎年疑問を持つ。特異だから報道に載せるのだろうが、これは一部の成人者だということを示す工夫が欲しい。目立つ服装は多分にTVの影響ではと感じる高齢者です。
どこからも取材に来ることのない住居地域のどんど焼。最近のどんど焼きは、観光化されて盛り上がる工夫がされているがようだが、地域のそれは昔ながらの方法で派手さもなければ余興もないが、顔見知りが集う行事で点火前から話がはずみ温かみを感じる。点火は恒例で年男と年女の希望者が点火棒、松明式のそれで点火する。
長年、環境への配慮から締め飾りに取り付けられた金属や柑類、樹脂製の紐などは取り外して持参するのがルールとしてある。残り灰の始末も安心できることを世話した経験から、ルールはいいことと思う。上昇気流にのって、書初めの燃えガラが勢いよく舞い上がる。見上げる子どもも多い。
焼き餅や善哉のお接待も楽しみ。隣に座った小学校高学年の男の子が「お母さんお代わりいいのかね」とそっと聞いている。見届けていないがきっと2杯目も食べれたと思う。いつも炎に勢いのあるうちに会場を後にしている。飾りの孟宗竹の割れる音が今年も頑張れと背中を押してくれた。