日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

干し大根

2016年01月10日 | 生活・ニュース


 家から車で約30分ほどの盆地の中に位置する仲間農園、作業は月1回、その今年初めての作業日。農園付近は車載の温度計で1度、周囲は大霜、車を降りる時は身構えてしまう。防獣柵の周囲はイノシシが掘り返し荒れた草原、といってもその背丈は夏場に比べれば何のことはない。

 畑はしっかり凍みており、自然の成り行きとはいえ人力の遠く及ばないことを改めて思わせる。山間から陽が射し始めると霜は姿を消し、凍てついて硬くなっていた畑の表面もジワリとゆるみ始める。偉大なる太陽を感じる。収穫は大根や白菜など、山分けしたその量は、二人家族では新鮮なうちには食べきれないほど。家内と相談、何十年ぶりかの干し大根を作ることにした。

 大根の輪切りは簡単だが、突発のことで干場に困り何かないかと探す。小物の洗濯物を干すハンガー空いていたのでこれを利用。輪切り大根を1枚1枚挟み軒下に下げる。大根は文句を言わず気持ちよさそうに揺れてくれる。日ざしと冷たい風が吹いてくれると良い出来栄えになるが、この暖かさではどうなるだろうか。切り干しも少々作った。

 子どもころ、干した大根は我が家の貴重な保存食品だった。母も祖母もこの季節には、お日様の出具合に合わせ、切り干し大根を干している筵を出し入れしていた。そしてしっかり揉んでいた。こうすると甘味がでる、と手伝わされたことを思い出す。それは、煮しめや酢の物などで食卓に乗った。何十年目かで出来栄えは気になるが、しばらくスーパー品とはお別れする。

 
コメント (2)
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