日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

ななくさ粥

2016年01月07日 | 自然 季節

 昨日は小寒で寒の入り、立春(2月4日)の前日までの約1カ月を「寒の内」とか「寒中」と呼んで一年で一番寒いという時期になった。暖冬だといわれるが、冬中がそうではなく、かじかむような朝もある。2週間すれば最も寒い大寒がやって来る。寒の内は比較的雨が少なく好天が多い、風のない穏やかな日は「寒日和」、続いてくれると嬉しい。

 明日は近くの小学校の始業式、3学期が始まるなど年明けも足早に過ぎている。今日は七草、七草粥を食べると万病を除くと考えられ、平安のころから始まったという。お節に疲れたお腹を休ませるためともいう。「粥をすする」という時代もあった。すするは液状の物を口に吸いこむこと、そんな薄い粥の時代もあった。

 今年の粥は少し違ったものをいただいた。妻の見舞いに帰省した孫が土産に選んだという粥のセットを使う。白粥と味付けの具がそれぞれ密封されている。湯煎か電子レンジで温めると粥が出来上がる。病で寝ているとき、小さな土鍋でぐつぐつと焚いた白米だけの粥は、梅干しだけで美味しく食べたことを思い出す。数分の調理で食べれる粥、普通食にするのはまだ先のことだと思いながら、体調を気遣った孫の選択を喜んだ。

 当地の粥に「茶粥」がある。米不足を乗り越えるため煎じたお茶で米を焚く。その出来上がりはサラサラのお粥、まさにすするっていただく粥だったという。終戦直後には米を補うためさつま芋を入れた「イモ粥」をよく食べた。腹いっぱい食べれたので、ひもじい思いはしなかった。県内の民宿で茶粥が高齢者だけでなく若い層にも人気という、さっぱりとした日本の食文化、長く続いて欲しい。 
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