桜の開花情報を初めとして春の花便りが写真を添えて知らされ、いながらにして各地の花を観賞出来る。べんりなものだ。花屋さんの店頭も賑わっており春たけなわ。
ある施設の男子トイレの手洗い場に並んでおいてある花瓶の数輪の花が目についた。ちょっとなにか違うなと触ってみると造花だった。その材料は花も茎も葉も硬い樹脂性の梱包用の紐が上手く組み合わして作られている。
青には白、黄には赤、桃にも赤など色違いを組合わせた花柄の細やかな造りに作者の心遣いが伝わる。
費用削減のあおりで生きた花は使えなくなったのかもしれない。それなら花なしでも致し方ないが、細やかな手作りの造花を置いておく、訪れた人への心遣いが嬉しい。
人目につかなくてもされている小さな心配りに温かい気持ちを感じ、感謝しないわけにはいかなかった。施設全体が桜の満開にもにも負けない明るさを思わさせた。
(写真:生け花にも見える気持ちの籠もった手作りの花)