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☆ヘレン・マクロイ「幽霊の2/3」感想

2009年12月01日 00時27分47秒 | 文学
幽霊の2/3 (創元推理文庫)ひさしぶりに推理小説を読む。
新聞で読んで興味を惹かれたヘレン・マクロイの「幽霊の2/3」(創元推理文庫)を読んだ。
過去のない男の話をとても興味深く読んだ。過去のない男の話は、パトリック・モディアノの「暗いブティック通り」も島田荘司の「異邦の騎士」もそうだけれど、おもしろい小説が多い。
文学作品についてところどころ触れられているところも良かった。犯人の自白がほんの数ページで、そのあとすっぱりと終わるところも良かった。僕は犯人が分かった後の推理小説など、長々と読みたくはない。
殺しのトリックを重要視しないところもたいへんよいと思った。
「幽霊の2/3」というタイトルが素晴らしいと、いろいろなところで読んだけれど、そこまで言うほど素晴らしくはない。ふつうだ。
面白くて読みやすくてわりと雑で、いい小説だった。
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