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☆ニーチェ「キリスト教は邪教です!」を読んだ

2008年02月23日 13時24分48秒 | 文学
キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』ニーチェの「キリスト教は邪教です! 現代語訳『アンチクリスト』」(講談社、適菜収訳)を図書館で借りて読んだ。
読みやすくていい本だった。もっとゆっくり読むべきだなあと思いながら急いで読んでしまった。
タイトルや表紙から感じられるほど過激な本でもなく、穏当な本。
過激な本であるのかもしれないが、キリスト教のことをよく知らないし、それで育てられたわけでもないので、読んでいてムカムカするとか、背筋が寒くなるとか、読んでいるところを人に見られたらどうしよう、とかそういうことはなかった。
「儒教は邪教です!」とか「アンチ天皇」とかいうタイトルの本のほうがそういう気分になるだろう。
キリスト教の国の人にはそのくらいの衝撃があるんだろうなあと想像しながら読む。電車で、「天皇制は邪教です! アンチ天皇」と表紙に大きく書いてある本を私は読めない。

イエスのことをキリスト教と分けて考えているのが意外だった。イエスのことは評価している。
ちょうどプルーストが《実はプラトンがソクラテスの言葉を、また聖ヨハネがイエスの言葉を歪めたのにも劣らずに》(4巻26ページ)という比喩を使っているのを読んだところだったので不思議な感じだった。
マルクスの思想とマルクス主義は違うとか、よく言われる。
ニーチェは物語にして世界を見ることを本当に嫌ったのだな。

このような読みやすい翻訳はどんどん出てほしいものだと思う。批判されたり誉められたりする大親分のカントが読みたい。
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☆市川崑監督「犬神家の一族」(2006)感想

2008年02月23日 00時48分56秒 | 映画
犬神家の一族 通常版テレビで放送していた市川崑監督の、新しいほうの「犬神家の一族」を録画していたので見てみる。
市川崑の金田一シリーズを見るといつも眠くなって寝てしまうので、今回も最後まで見られるか不安だったのだが最後まで見ることが出来た。
深田恭子の足元のおぼつかない感じの台詞や、加藤武、大滝秀治の老人特有のごにょごにょの台詞の感じが、危なっかしくて寝ていられなかった。最後まで飽きさせないということではこの手は使える。
富司純子と草笛光子が光っていたなあ。
仲代達矢は「影武者」か「乱」みたいだった。
松坂慶子と岸部一徳の夫婦は「死の棘」と同じだ。

市川崑の独特の撮り方があるのだなと思った。

1976年版のほうも昔録画していたのでそれの最初のほうも見ていた。
同じことをやっていて可笑しかった。
2006年版で中村敦夫が演じていた弁護士は1976年版では小沢栄太郎だった(さすがに名前は知らず、いま調べた)。「マルサの女」でパチンコ屋の伊東四朗の税理士をやっていたひとだ。
あのひとのことをこれまでずっと、いとし・こいしのツッコミのほうだと思っていたのだが1976年版を見て似ているなと思い調べた。

映画というのは引用を確認する作業なのか!
もうそんなのは嫌だ!
しかしどうしてもやってしまう。
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