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☆「失われた時を求めて」メモ15

2008年02月20日 23時44分05秒 | 文学
プルースト「失われた時を求めて」3巻510ページまで。

・ともだちのお母さん(スワン夫人のこと)と二人だけで散歩に出かけるという発想がそもそも僕にはないのだけれど、フランスではおかしくないことなんだろうか。
「ドラえもん」で喩えると、のび太がしずかちゃんのお母さんと――しかもしずかちゃん抜きで――、お出掛けしてるということだ。
のび太は「しずかちゃんとはもう(一生)会わないんです」って言っているわけだが、しずかちゃん以外の彼らの話題は何だろう。「ドラちゃんはどうしてるの?」くらいしか思い浮かばない。
文化の違いをものすごく感じる。
・語り手が死んだレオニ叔母のシナ磁器を勝手に売る。千フランくらいだろうと思ってたら一万フランで売れた。やった。
・しかしその金でジルベルトに贈り物をしようと買い物に行ってる途中でジルベルトの浮気現場を見てしまう。
つまり出木杉くんの登場。
出木杉くんが誰なのかここでは明かされない。
そりゃね、言っちゃなんだけど、のび太のことなんかしずかは最初から好きじゃないよ。ずっとひとりで会う会わないどうしようって考え込んでるんだから。
骨董品を売った金は腹いせに全部遊郭で使う。やるときはやる。
・ボンタン夫妻の姪のアルベルチーヌの名前がちらほら出始める。
・「コンブレー」越え、「スワン家」越え、に続き、「スワン夫人をめぐって」越えを達成。
前回読んだときはここまでしか読んでいない。(といってここまでのところもまったく記憶にございませんだったわけだけれど。)
ここから先の内容はほんとうに知らない。
ゲイのシャルリュス男爵が大活躍するということを噂で聞いたことがあるくらい。
あと「逃げさる女、消えたアルベルチーヌ」というタイトルがあるくらいだから、アルベルチーヌが逃げるのかなあ、くらい。

・「土地の名・土地」に入る。
・私たちが何をもって自分が一人の人間だと考えているかと言えば、記憶だ。朝起きて昨日とおなじものを周りに見て、昨日と同じことを考える。
旅をして、見る風景を変えることで習慣が変わると私たちの感じ方も変化し、ジルベルトへの思いも軽減される。
というふうなお話。
・何時間前はこのように感じていたのに今では変わっている、というような話が続く。
・カフェ・オ・レ売りの美しい女の話。
だいたい、「美しい女」というものをこれまでの経験からイメージしているものだが、「今日は美しい女に会わせてやるぞ」と誰かに言われると、自分の中のありあわせのイメージから勝手に想像してもう会わなくてもいいや、という気分になる。
が、美しい女というのは個別のものだ。イメージしたものとは全然似ていない。
という話。
まるで小林秀雄。
・バルベックの聖母像、ホテル、その他いろいろに、やはり失望する。
具体的なものは想像していたものとまるで違う。
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