ナミヤ雑貨店の奇蹟(2017年 映画)

2022-08-18 00:00:30 | 映画・演劇・Video
本映画は2012年に東野圭吾原作の同名小説の映画化。

ほぼ、原作通りである。いわゆるタイムワープ物で、ナミヤ雑貨店の表側と裏側で32年の時間差がある。現代(2017年)に生きる三人の不良青年がアジトとしようと侵入した放置されたままのナミヤ雑貨店は西田敏行演じる老人が雑貨店と併せて行っていた人生相談所でもある。

悩み事を書いてシャッターのすき間から中に入れると、翌朝には、表の牛乳箱に人生訓が入っているという仕組みで多くの人の人生を左右する重大案件の相談がやってくる。

たまたま、相談があった時に出くわしたのが、三人の少年。未来人が過去の人に助言するのは、一見簡単だが不幸な結末を招くと自責の念に襲われる。

そして、本作の中では、さまざまな人の相談が次々に投じられ、一見、それらは全く無関係の相談のように思えるのだが、ストーリーが進みだすと、すべてが関連していることが見えてくる。多くの人たちの人生の中に入りこんでしまう過去の雑貨店主と現代の青年たち。


というような方向で映画としては西田敏行が主役のように見えてしまうが、それは彼がいかにも主役のように演じるからで、途中で亡くなってしまい、32年後の三十三回忌の時に1日だけ復活する。映画とはまったく関係ないが年配になって役者を続けると、多くは亡くなるシーンを撮られることになる。


単に映画の中のこととはいえ、人生では全くの偶然というのがよくある。友人と駅で待ち合わせているとたまたま中学の時の同級生の異性とでくわして、面倒なので3人でお茶を飲んだりして、しばらくしてその二人が交際に発展し、結婚してこどもが生まれたりすると、あの時の偶然がなければ・・・というようなこともある。

何気なく言ったアドバイスをいつまでも覚えている人もいるし、人間界は色々だ。


ところで、映画でのタイムワープとかタイムマシンというのは苦手だ。なぜかリアルになり切れない。時間の逆走は宇宙のブラックホールの中では起こり得る現象らしいが、三次元+時間の一方通行という三次元半の世界にいる自分には理解しにくい。

もっとも地球の歴史の逆走であれば、もうすぐ北国の王様がスイッチを入れると人間だけではなく多くの高等生物が死に絶えることになり、地球上にはモグラとゴキブリだけが生き残るというリアリズムが近づいているらしい。

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