![kanaim](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/cd/a17ef041fab167f1094766b11005e822.jpg)
まず、その書評誌のTOPに置かれるというのが、意外である。そんなに誰しもが知っている作家ということじゃない。寡作である。仕事嫌いなのかもしれない。そして、ジェームズ・ジョイスを意識したであろうロングセンテンス派である。だいたい1ページで1文である。文章の構造を理解するのが厄介で、ごくごく限られたファンのための作家と言ってもいい。
しかし、困ったもので彼女の作品は高校生だったころから読み始め、すべて読んでいるのだ。初期三部作『愛の生活』『夢の時間』『兎』。実際、その20代初期に発表された作品群と現代の作品を比べて、進歩があるのか、あるいはないのかということさえ、結論は出せない。
初期の村上春樹がそうだったように、いくつかの小説は、つながっているのだが、全部読む必要もない。若島氏は、谷崎潤一郎との共通性を上げているが、個人的には谷崎の小説は1冊も読んでいない。川端の小説はオールクリアしているのに谷垣や志賀直哉は読んだことがない。
次は谷崎文学にでも手を染めようかと思っている。
そうですか、「ジョイス」を意識したで
あろうという感じならば、若島先生の登場
ですね、確か、先生は日本ジョイス協会の 役員さんですから、納得ですね。ジョイス
と言えば、ユリシーズや、フィネガンズ・
ウェイクだが、エリオットの荒地などと
ともに(私にとっては)難解極まりなく、
彼女の作品もそんな感じなんでしょうね。
いや、手が出ないですね・・・
市橋
金井美恵子さんの初期の作品は、なかなかいいですよ。ただし、夢の世界のような作風なのですよね。