「詰将棋パラダイス」誌を墓標にした男を発見

2006-05-14 00:00:30 | しょうぎ
ff246a2c.jpgまず、少しは難しい詰将棋1題。

どうも私の作風は「詰パラ」誌では、「あまり見ない」、「個性的」、「荒削り」とか妙な評を受けている。早い話、最近、ブログ用に作り始めたので、「新星登場」というようなトシではないので、ナックルボールを投げているだけ。この作品は、ある構想(玉ノコギリ)の失敗作の副産品の一つ。テーマは「押売り合い」になってしまった。

いつものように、解けたと思われた方は、コメント欄に「最終手と手数」を。



前回のふざけた作品の解答は以下。
ff246a2c.jpg▲2三香 △2二銀 ▲同香成 △同玉 ▲3三(1三)銀 △2三玉 ▲2九飛右 △1四玉 ▲2四銀成 △1五玉 ▲2五成銀 △1六玉 ▲2六成銀 △1七玉 ▲2七成銀 △1八玉 ▲2八成銀 まで17手詰
2手目が銀、角以外の合駒は▲1一飛成の大技で決まる。テーマは「逆ボウリング場」。5手目が3三銀でも1三銀でもOKというキズと、途中で用済みになった3九飛車を王手で捨てる筋があるので、よそ行きの問題ではない。こどもだましに使うといい。

ところで、月刊詰将棋パラダイスは将棋ファンの間では長い間「幻の雑誌」と言われていた。比喩ではなく、実際の話である。なぜなら、今もって書店で取り扱っているのは全国で3店のみ(東京:八重洲ブックセンター、京都:ジュンク堂書店、大阪:旭屋書店)。1冊650円ではあるが、ほとんどの読者は定期購読の郵送なのである。半年6冊3,900円。そして、もちろん最初の1冊を買わないと、どういう雑誌かもわからないし、どこへ注文したらいいかもわからないわけだから、大変である。事実、この雑誌は50年以上の歴史があるのだが、途中、何度も編集者が立ち往生して中断している。現在は第602号。

以前は、難解であればあるほどいい、という趣旨で、完全に詰将棋作家のマニア化した結果、経営が行き詰ってしまった。その反省か、最近は、初心者向けのコーナーが充実している。なにしろ、詰将棋を作る人の人数と解く人の人数の微妙なバランスの上に成り立っている。そして、この雑誌のために命を賭けた初代編集長、そして元警察官でもある鶴田緒兄氏について書かれた伝記があることがわかった。調査の上、そのうち書いてみることとする。

そして、この詰将棋パラダイス誌は最近はネット検索からホームページにたどり着くことが容易だ。そこには、注文先もしっかりと記されている。たぶん、発行部数は増加しているのではないかと推測。


ff246a2c.jpgたまたま、このブログでも以前、類似作を紹介したのだが、実戦型の易しい問題が2006年5月号に掲載されていた。「易しくて風変わりな問題」を創ると、最初の方の人目に付きやすいページに掲載されるということが判ってきたのだ。この作品のテーマは「送りオオカミ」。解答は、→クリック。  

後記:3八竜まで19手詰めという余詰(というか本筋というか)がありますので近日中に稿を改め修正します。


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