横浜市長選、法定得票率との戦いか

2021-07-16 00:00:13 | 市民A
現職の林文子市長の任期満了に伴う横浜市長選挙(8月8日告示22日投開票)が、華やかな展開になってきた。もちろん、希望者殺到の理由は、できたての新市庁舎からの眺望だろう。



立候補者は、まず先行して登場した二人は動物保護団体代表の藤村晃子氏と市議の太田正孝氏。太田氏は立民党員だが、打ち出した「カジノのない海浜リゾート構想」に立民党が同意しないことになった。

次に登場したのが2人、前衆議院議員の福田峰之氏。カジノ賛成派だ。そして水産仲卸業の坪倉良和氏。

次の二人は、衆院議員の小此木八郎氏。自民党だがカジノ反対を打ち出し、自民党はどの候補者も支持しないことになった。そして、横浜市立大学元教授の山中竹春氏。立民党の推薦を得ている。

次も二人だが、元検事でテレビでおなじみの郷原信郎氏。カジノについては住民投票を提案。ただ、山中氏を応援する可能性があることを公表している。もう一人が田中康夫氏。長野県知事経験者(ただ、長野県の人口は200万人で横浜市の人口は380万人)。なんとなくクリスタルな新市庁舎にはお似合いの感もある。

最後と思われる大物二人だが、一人は元神奈川県知事の松沢成文氏。現参院議員。横浜での知名度は高い。神奈川県知事から東京都知事選に打って出たが、「出ない」と言っていた石原知事に「やはり出る」とじゃんけん後出しされて、敗れた。そして、現市長の林文子氏。「不出馬感」を匂わせていたが、ついに再出馬を決めたようだ。カジノに突っ走ってきた市役所の職員からの支持は厚いらしい。

そんなになりたい人が多いなら、ほぼ無風だった前回選挙に立候補していればよかったのにと思うが、候補乱立により、少ない得票数でも当選できそうな状況で、次々と参入が増えているのかもしれない。

争点は「カジノ」と「中学給食」とも言われるが、「争点はカジノではない」という人もいる。

個人的には、仮に東京(台場)にカジノができたら、横浜のカジノは閑古鳥だろうと思う。わざわざ羽田や成田から横浜に行かないだろう。そもそもカジノの中だけで金が使われても横浜市には収入がないのではないかという疑問がある。雇用創出といっても多くはないだろう。ショッピングモールの方がずっと雇用には有効だ。

なんとなくカジノ推進の少数派である現市長がカジノ反対乱立候補たちを小差で上回って再選しそうな予感もする。

それよりも投票された有効投票数の1/4を超える得票の候補がいない場合、規定により再選挙となる。再選挙は新たな選挙なので、一回目で立候補しなかった人でも二回目の選挙に立候補できる。候補者が絞られる保証はない。

再選挙で有名なのが2017年から2018年にかけて行われた市川市長選。再選挙で当選した市長はさっそく公用車をテスラにし、市長専用シャワーを市長室に付け、私設秘書は問題を起こし、市長室に1000万円をかけて家具を新調したことが追及されている。