マネー・ボール(2011年 映画)

2021-05-20 00:00:06 | 映画・演劇・Video
野球映画であるが、表のストーリーはグラウンドの外で行われる選手のトレード。主人公はゼネラルマネージャーのビリー・ビーン(演:ブラッド・ピット)。彼は、高校の時、将来を嘱望されメジャーリーグを選ぶか名門スタンフォード大学を選ぶか選択に迷うが、結局はスカウトの甘い言葉に惹かれてメジャーを選び、結局選手としてはうまくいかずに他球団を渡り歩いた末、スカウトに転身し、その後、アスレチックスのGMにたどり着いていた。

そして2001年のシリーズでアメリカンリーグのディビジョンシリーズに出場するもヤンキースに敗れてしまう。実際、優勝しそこなうと悲劇が始まるのがMLBで中心選手の年棒が上がり、結局は放出あるいはFA移籍ということで翌年はチームの主力が大幅にいなくなってしまう。その結果穴埋めのため、他球団からトレードを模索するのだが、貧乏球団には資金がない。

そんな時に知り合ったのが野球データ分析専門家のピーター・ブランド。主観ではなく客観統計から選手の評価をし、年棒の妥当性を評価しようという理論だ。

GMはこの理論にかけて、他球団のお荷物選手を分析し、割安な戦力に加えていった。ところが監督を変えなかったため、GMの新戦略は機能せず、成績は低迷。結局、監督の愛用の選手をGMはトレードに出してしまう。(なぜ、監督をクビにして自分が監督にならなかったのかはなぞだが)

そしてついにアスレチックスは20連勝という記録もつくり、逆転首位に踊り出す。

しかし、この年もワールドシリーズ目前のディビジョンシリーズで敗退。失意の彼のところに擦り寄ったのが金持球団のレッドソックス。巨額の年棒でGMに引き抜こうとするが、空港へ向かう車の中で思い直してUターンする。

彼がワールドチャンピオンになるのは2年後になる。

現在は、アスレチックスの副社長だそうだ。

現在のアスレチックスは若手選手を育成してトレードに頼らないチーム作りにしている。若手を育てて、高く放出して利益を上げるというのは「養殖商法」ということだ。一方で、エンゼルスは今後、どうするのだろう。