コロナのこと、五輪のこと

2021-05-03 00:00:29 | 市民A
英国型変異株の感染力が英国では従来型の1.7倍、日本では1.2倍と異なっている。また会食時の感染力が非常に強いと言われている。

日本の感染率が低いことに様々な仮説があるが、個人的には単にマスクの使用率の差ではないかと思っている。

具体的な話だが、不織布マスクのウイルスの通過量は30%と言われる(通常は7割カットというのだが意味は同じ)。ただし、全員がマスクをするとどうなるかというと、吐き出すウイルスが30%になり、その30%を別の人が吸い込むとウイルスが体内に入るので、30%×30%、つまり9%になる。ノーマスク同士だと100%なので11分の1に下がる。

9%でも罹ることはあるが、マクロでみれば感染者が減り、実行再生産率が1を大幅に下回るため、収束に向かうはずだ。

日本ではマスク着用率はほぼ100%(会食除く)なのだが、英国あたりでは着用率90%とかではないだろうか。そうなると、90%の人は透過率30%、10%の人は100%となり、加重平均だと37%になる。つまりウイルスが人から人へと体内に入る確率は37%×37%=13.69%となる。9%に対して約1.5倍になる。英国では1.7倍、日本では1.2倍という差(約1.4倍)は、このマスク着用率から来ているのではないだろうか。

さらに、ノーマスク会食の場合、100%×100%=100%であり9%の11倍になる。つまりアクリル板や部屋の喚起では、安全確保は無理なのだろう。

飲食店に営業補償を出して、それが従業員に回るかどうかは大いに疑問。むしろ経営者には生活保障的にして、従業員にはコロナ対策に有効な仕事を創出して労働対価としての給料を払う方がずっといい。


次に五輪。実施、中止、延期の三論に分かれているが、中止論の意見を冷静にみていると、コロナ対策の不手際を重ねる政府へのいら立ちのはけ口みたいな八つ当たり論のように感じる。五輪がなければ、目標がないため、もっと対策は遅れていたに違いない。

そもそも早くやる気なんかないわけだ。PCRだっていまだにダメだし、ホテル療養だってホテルは空き室ばかり。1フロア全部退院してからフロア全部を消毒して次を入れるので、なかなか消毒ができないということらしいが、隔離患者を移動させて、1フロアをすばやく全室あけて消毒すればいいし、用意するホテルも1フロアの床面積が狭く高さが高いようなホテルに切り替えていけばいい。何も考えてないわけだ。横浜のワクチン接種情報を読んでいたら、毎週、月・火・金が接種お休み日で、日、水、木、土は9:45~15:30で5時間45分。昼食休みがあるか不明。1日は24時間なのに1/4にも満たない。意味不明だ。

五輪を自分から中止宣告した国は歴史上、一つしかない。1940年に予定されていた東京大会を中止した日本だ。理由は中国戦線の長期化と米国との戦争準備のため。結果は知っての通り(戦争で負けた国を知らない人は調べておいた方がいい)

もともと五輪開催は国際公約のようなものだし、さらに1年前に「1年延期」を前首相が表明したのだから、国際公約を二つ重ねたわけだ。多くの国民は「1年では?」と思ったのではないだろうか。今の状況で約束を破るのは、今後、「日本は自己中心で約束を平気で破る国」と言われることになる。そもそも、民主主義国なのだから無茶な首相を選んだのは国民の責任なのだ。他国から見れば、「もっと優秀な人を、なぜ選ばないのだろう」ということにしかならない。内情から言えば「選挙に行かない国民のせい」と言われるのがオチなのだろう。選挙に行かない人には発言権はないだろう。

五輪が終わって総選挙だが、多くの国民はワクチン接種が終わっていない。怖くて選挙会場に行かないということが予測される。