港区児童相談所建設反対運動について

2018-12-25 00:00:37 | 市民A
表参道に東京都(港区)が児童相談所を建設する件について地元住民から反対運動が起きている。まあ、簡単にいうと児童相談の部分ではなく触法少年を一時的に隔離して、お裁きの後、所定の場所に移動してもらうための間の拘置所みたいな場所でもあることに対する違和感なのだろう。

つまり、そこから地元の学校に通学するようなことにはならないわけだ。逃走しないかどうかは断言できない。逃走事件は今年から良く起きるようになったのだが、逃走犯はブランドショップに押し入ったり岡本太郎美術館に立て籠ったりはしないはずだ。

誤解が生まれたのは、そもそもの公開されている設計図には、一階から五階までの平面図は書かれているが、内部の部屋の配置とか何をする場所なのかは書かれていない。説明をあやふやにしているわけだ。

そして実際に、これで青山の地価が下がるかどうかということだが、もっとマイナス要素である都営の青山霊園こそ根津美術館のすぐ裏からかなり広がっているのだから、今更児相でもないだろう。

一方で、別の角度で考えると、青山というのは港区の中心から大きく外れている。そもそも山手線の内側の南側のほとんどが港区なのだ。この児相計画地から150mのところは渋谷区だ。つまりそこにあるのは青山学院大学である。青山学院は港区青山ではなく渋谷区渋谷にあるわけだ。同様に品川駅は品川区ではなく港区だし、目黒駅は目黒区ではなく品川区だ。本当にこんな場所でいいのだろうか。

私が奇妙に思うのは、例えば新橋駅(烏森口)から2分くらいのところに生涯学習センターと呼ばれる広場と建物がある。むろん、元小学校を廃校にしたあとの校舎と校庭を使っているわけだ。その他にもあちこちに元学校があるのだが、そういう用地、あるいは建物そのものも改造すれば格安で使用することができそうなものである。


ところで、よく話題に出るようになった青南小学校。市立ではなく公立だが優秀なお金持ちのご子息が通うことになっている。昭和6年に卒業生で俳人の中村草田男が、この学校の校庭に降り積もる雪をみて「ふる雪や明治は遠くなりにけり」と詠んでいる。

さらに青南小学校の隣のブロックは、「青山家族寮」という妙な名前のマンションが立ち並んでいるのだが、これが霞ヶ関の高級官僚の官舎なのである。家賃は周辺の1/3といわれている。公式的には、いざ事件が起きた時は、官庁に30分内に到着するために近くに住んでいるということになっているのだが、私の知人の場合、官舎を出るために都心から1時間強のところの県に家を買い、引っ越して行ってしまった。