東洋文庫ミュージアム

2012-07-22 00:00:54 | 美術館・博物館・工芸品
博物館フリークとしては、少なくても都内の博物館について見逃すわけにはいかないが、無理無理行っても、大はずれなことも時にはある。まあ、期待半分といったところで訪れるのがちょうどいいような感じだ。

そして、駒込にある東洋文庫ミュージアムは、まだ未踏の博物館の一つであった。そして、それは予想と大きく異なり、結構大がかりなものだった。

そして、開催中の展覧会の前に、この東洋文庫の歴史だが、三代目の三菱当主の岩崎久弥が、自ら買い集めた東洋に関する文献を屋敷ともども寄付する所から始まる。

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その保有するコレクションは世界有数ということだそうだ。確かに。

ちょうど、「ア!教科書で見たゾ」展が開かれていて、歴史の教科書に登場する数多くの挿絵や原典が展示されている。

たとえば、アダムスミスの「国富論」や杉田玄白の手による「解体新書」などだ。その他、内外の古典類が多数このミュージアムには眠っている。

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ところで、この東洋文庫ミュージアムには、建物の立派さに圧倒されてしまう。

そして、内装。

例えば、自宅を建て替えたりしようと思っている方で、先祖代々から引き継いだ多量な蔵書類を保管(というか手に余しているというか)しているケースで、ちょうど家の建て替えを考えているような場合はこのミュージアムの書棚を参考にするといいだろう。特に圧巻は、モリソン文庫である。数万冊を三菱が買い取ってから長い間、陽の目を見なかったのかもしれない。今は巨大なスペースに『適当なサイズの書棚』が並んでいる。書棚の摩天楼という感じだ。

余りの見事な展示に、思わず手を出して書籍を開いてみたくなるのだが、手を伸ばすと直ちに警報機が作動するようになっているらしい。思えばミュージアムの隣は、駒込警察である。5分後には檻の中にいるかもしれない。