過去完了形で書かれた棋士

2011-09-17 00:00:36 | 市民A
先週の朝日新聞土曜版「BE」で、竜王渡辺明の特集が組まれた。

しかし、表題が「羽生を震わせた男の将棋勘」。

akira


8年前の王座戦で羽生王座を苦しめ、最後にとどめの頭金を打つ時の羽生王座の手が震えていたことを指すようだ。

ただ、プロゴルファーが、優勝プレッシャーでパターを打つ手が震えるのとは異なり、その時の羽生王座の震えは「怒りの震え」だったはず。ちょっと記事のニュアンスと異なるのかもしれない。

つまり、過去の終わったことを今更書かれているのも、ちょっと残念。


そして、記事そのものは、将棋ファンなら既に知っていることが多いので省略だが、自宅の写真を見てちょっと感じたことは、書棚。

撮影されるとなると、多少は整理をするのだろうが、気付いたのが棋士全集。どういう棋士の棋譜を並べているのかがわかるのだが、二人の棋士の著書が多いわけだ。

中原 誠

谷川浩司

いずれも永世名人資格者なので、参考に並べるのに何の不思議もないのだが、よく考えれば、もう二人の巨人が抜けているような気がする。「大山康晴」と「羽生善治」。

自分的に想像すると、こうだろう。

大山康晴・・デビューした時に「リトル大山」とか差別的な愛称を付けられそうになったため、意地でも大山物には近づかないようにしている。

羽生善治・・まだ、全集を発売していない。退役が近付き、これ以上素晴らしい棋譜が残せないと思った段階で全集を発売するのだろうから、もう少し買うのを見合わせている。あるいは奥さまに言われている。

となると、全集を買った棋士については、「引退したも同然」と心の中では思っているのだろう。


さて、9月3日出題作の解答。

c12


▲4三香 △同香 ▲4二飛 △3一玉 ▲4三飛成 △2一玉 ▲3一角成 △同角 ▲2三竜 △2二角 ▲3三桂 △3一玉 ▲3二銀 △4二玉 ▲4一桂成まで15手詰。

動く将棋盤は、こちら

2二に配置するのは角にするか銀にするか、ちょっと悩む。全体に守備力を増加させると、詰めにくい感じを醸し出すことになり、逆に守備力を低下させると、詰みやすくなり読みの範囲が広がる。


今週の問題。

0917


とある素材を基に組み立てていて、今一歩感を脱するために、あれこれと工夫するも、たいして変わり映えせず手数が伸びてしまい、大江戸将軍の旦那芸みたいになってしまった。

手数は長めだが難しくもなし。コメント欄に最終手と手数を記していただければ、正誤判断。