最近の航空珍事件

2011-09-07 00:00:23 | 市民A
ちょっとした仕事がら、航空関係のニュースに目を通しているのだが、最近、気になる事件がいくつかある。

まず、中国の空港着陸待ち混雑の話。どうも近所の安売りスーパーの駐車場待ちみたいな話だが、困ったことに駐車場待ちで燃料のガソリンが切れても、渋滞の列が大混雑するだけだが、飛行機の場合・・

まず、なにげないニュースから始まった。

8月15日
 @「ドアを閉めたら30分以内に離陸せよ」中国民間航空局長

 中国の民間航空局長は13日、「航空管制部門は、2時間以上遅れが出ている航空機を優先して、先に離陸させなければならない。(旅客便が乗客らの搭乗をすませ)ドアを閉めたら、30分以内に離陸するようにせねばならない」と述べ、通達も出しました。中国では出発が遅延した場合は遅延時間に応じて旅客に対して賠償金や食事提供などを行う決まりになっていますが、搭乗させて航空機のドアを閉めてからの時間は遅延時間に含まれません。そのため、早めにドアを閉めて離陸まで機内で待たせることが多いための通達のようです。


基本的な旅客機のルールだが、出発時間はハッチ(ドア)を閉めた時刻で、着陸とはタイヤが接地した時刻と決まっている。だから、離陸のメドもないのに素早くドアを閉めて、空を飛んだ時間に加えてしまうわけだ。逆に言うと、それから離陸待ちを延々と機内で過ごすことになる。

そうしたら、次に事故寸前の話になってきた。

8月25日
 @中国・吉祥航空機が嘘をついて指示を無視

 13日午後、中国の上海上空で悪天候のために待機旋回していたカタール航空機が燃料不足になり、管制官に「メーデー」を発信し、優先着陸を要請しました。管制官は前を飛行中の吉祥航空機に進路を譲るように指示しましたが、吉祥航空機のパイロットは「当方も残燃料が4分しかない」として進路を譲りませんでした。両機とも無事着陸しましたが、吉祥航空機の残燃料は1時間以上ありました。中国の航空当局は「重大事故のおそれもあった」として調査に入りました。吉祥航空機のパイロットは当面、乗務停止になりました。


この段階では、悪天候待ちという理由になっているが、ちょっとおかしいな、という感じが漂う。悪天候で燃料切れなら、別の空港へ降りるはず。たぶん天候問題だけじゃないなって感じである。

8月27日
 @吉祥航空機の管制指示無視の背景に空港の混雑?

 25日の出来事で書いた吉祥航空機の管制指示を無視した問題の背景に、中国の大都市空港の混雑がある、とのことです。問題を起こした吉祥航空機とカタール航空機は悪天候で空港が混雑し、1時間以上も上空待機をさせられていた、とのことです。カタール航空機が残燃料が30分を切った段階で「メーデー」を通報したのは規定通りだったようですが、この際「残燃料は、あと5分」と管制官に通報したので、進路を譲るように指示された吉祥航空機が残燃料が1時間以上あるにもかかわらず「こちらは、残燃料、あと4分」として、指示を無視して着陸を強行したようです。両機のパイロットが共に、1時間以上の上空待機でいらいらした結果、今回のトラブルになったようです。中国では、急激な航空需要の拡大に空港機能拡充が追いつかず、空港混雑による遅れが慢性化しており、一方で、当局は「時間厳守」を通達しているようです。


カタール航空の方は、残り燃料が30分以下になり「あと5分」とウソをつき、一方、吉祥航空の方は残り1時間なのに「あと4分」とウソをついて着陸を強行したということだ。

そして、キツイお達しが出る。

8月30日
 @進路を譲らなかった問題で吉祥航空を処分・韓国籍機長は免許取り消し

 中国の民用航空局は29日、上海上空で管制官の指示を無視して、後続機に進路を譲らなかった問題で吉祥航空を処分しました。吉祥航空の機材購入を当面認めず、運航便を3ヶ月にわたって10%削減させます。また、問題を起こした機長は韓国籍ですが、中国国内での運航免許を取り消し、再申請も認めません。韓国航空当局にも通報します。また、副操縦士は6ヶ月の運航免許取り消しとしました。


罰則は重そうだが、まあ当然と言うか。ここに限って中国当局が毅然としたのは、新幹線脱線事故の二の舞は困る、ということだろうか。


次に、機内サービスの話題。

8月18日
 @ヴァージン航空が映画に「号泣注意」との警告を表示へ

 ヴァージンアトランティック航空は17日、機内で上映する映画で乗客が泣く恐れのあるものについて、映画の最初に「号泣注意」のテロップを流すことにした、と発表しました。号泣により、他の乗客に迷惑をかけないようにするため、としています。同社の調査では映画を見て泣いたことのある乗客がかなりいた、とのことです。


機内のあの小さな画面で大感激する人がいるということは、映画館や大型テレビって何なの?ってことになるのだが、さいわい、機内で映画を観る根気がない。音楽聴くぐらいだ。先日、シンガポールから日本へは、K-POPSとJ-POPSと安室とガガなんか聴いて、本物とニセモノの差について、色々と考えるところがあった。

そして、機内映画関連の話題(?)が続く。

9月5日
 @31才のニュージーランド人男性が機内食をのどに詰まらせ窒息死

 日時がはっきりしないのですが、シンガポール発オークランド行きのジェットスターの機内で、ニュージーランド人の31才男性が夕食をのどに詰まらせ、窒息死する出来事がありました。この男性は離陸後に夕食を食べ、映画を見ていました。隣にいたガールフレンドは男性が窒息状態で痙攣しているのを、映画を見て笑っているものと勘違いしていました。しばらく経って、声をかけても答えないことから異常に気づき、客室乗務員に連絡しました。機内に乗り合わせた医師と看護師が蘇生を試みましたが、間に合わなかった、とのことです。


こちらは、痙攣した状態を笑っていると勘違いされた悲しい男性の最期の話だ。何が悲しいかというと、この男性の乗っていたのはジェットスター航空。話題のオーストラリアのLCCである。確か、食事が有料。せっかくカネを払った料理を喉に詰まらせるなんて、残念過ぎる。オージービーフの堅いステーキでも食べたのかもしれない。

最後にセクハラの話。

8月25日
 @ガルーダ航空が客室乗務員募集でショーツだけの検査

 韓国では「インドネシアのガルーダ航空の客室乗務員募集検査がセクハラではないのか」と問題視されています。客室乗務員採用時の身体検査で応募者をショーツだけにさせて、男性医師が胸の保形物検査や入れ墨の検査をしているそうです。ガルーダ航空側は「ショーツだけだが、毛布を羽織っており、検査の瞬間だけ毛布を外すだけだ。入れ墨の検査は宗教上の理由でやらざるを得ない」としています。


保形物というのはシリコンのことだろう。韓国では、そんなの当たり前の世界だろう。入墨検査というのは、ゴルフ場の会員になる時に事前審査の時に理事会員が一緒に風呂に入ってなにげなく検査するというのを聞いたことがある。背中に飛行機の絵でも彫っておけば、なおよろし、ということなのだろう。