ピロリ菌、ついに撃破

2009-03-23 00:00:11 | 市民A
長いような短いようなピロリ菌除去作戦が終結した。

思えば第一次除菌作戦で失敗。第二次除菌作戦でやっとピロリ菌を壊滅することに成功。第一次世界大戦に負けて、「今度こそ」と第二次大戦に挑んで勝利したようなものだが、実際に、そういう国はトルコだけである。第一次大戦の敗戦国は、ドイツ・オーストリア・ハンガリー・ブルガリア・オスマン帝国(トルコ)。このうち、ドイツ(オーストリア)、ハンガリー、ブルガリアは第二次大戦では枢軸国側につくが、トルコは中立を保っていた。が、連合国側の勝利が決定的になった1945年2月になり、慌てて連合国側で参戦した。もっとも、いずれの大戦でもドイツ側の方が死者・負傷者が少ないため、「いずれの陣営も負けである」という少数意見もある。

ウクライナについては、第一次大戦末期にあっちについたりこっちについたりとした結果、聞くも悲惨な結果になったのだが、関心のある方は、各自研究のこと。

p2話をピロリ菌に戻すと、2008年12月22日「ピロリ菌退治」で紹介したように、昨年末から第一次除菌作戦を開始。二種の抗生物質と胃酸を抑える薬の三薬投与(というと大げさだが、1週間、朝と夜に各一粒ずつ飲むだけ)を続ける。そして四週間経ってから、ピロリ菌検査。

試薬の尿素を飲むと、仮にピロリ菌が生きていると、その尿素を原料にしてアンモニアが発生する。アンモニアを撒き散らして酸性度を低くして菌が繁殖するわけだ。そして呼吸検査の結果、「クロ」と出る。セーフラインが2.5パーミルに対して、17.2。アンモニアガス大量発生である。もともと、第一次除菌の成功率は、最近2/3(67%)程度まで下がっているようである。

実は、第一次除菌作戦で、投薬を終えて検査にいたる4週間の間に、かなり胃が膨張してガスが発生しているなあ、という感じがあった。一部残ったピロリ菌が、大繁殖して各種ガスを放出しているような嫌な感じだった。

さらに、検査で使った尿素から発生したと思われるアンモニアのせいと思うが、検査の後、半日は、前例のない異様な睡魔に襲われたわけだ。

そして、二度目のチャレンジは、同じく三薬投与であるが、抗生物質の種類が変る。後は同じパターンで、朝夕3粒の薬を1週間。そして4週間後に再検査。詳しくは、2009年2月5日付け「ピロリ菌第一次滅菌作戦失敗!」参照。二度目の除菌も成功率は2/3(67%)とも言われている。2連敗しても、あと一度だけチャンスがあるが、保険は効かない、と言われていたのだが、いずれにしても、ここまできたら、行くしかないだろう。

p2今回は、特にガスが張ったりとかの感じはまったくないので、検査を前に、やや自信があったのだが。前回と同じように尿素を飲み呼気を採取し、1週間後の結果発表を待つ。

結果は、セーフライン2.5パーミルに対して、「0.4」。セーフである(なぜゼロにならないのか?)。

無罪放免であるのだが、一応、念のため、かかりつけの女医さんに尋ねる。

葉一郎:「第一次除菌で失敗すると第二次除菌コースに入るという方法よりも、最初から第二次除菌コースの方がいいのではないでしょうか」

女医:「一応、第一次除菌のあと、第二次除菌をすることになっているのですが、最近、第一次除菌の成功率が低いので、いきなり第二次除菌という考え方もありますよね」

ということだった。「あなたの意見が間違っているのではないが、一応規則通りやっただけで、私はヤブ医者ではないので、花粉症の治療もウチでやってほしいなあ」ということらしい。

これは、私の憶測なのだが、第一次除菌に使う3種類の薬は、大阪のTKD薬品がセット商品にして、1週間分のパッケージにしているわけだ。一方、第二次除菌の3種類の薬は、バラバラであり、それぞれ別の製薬会社の製造である。とりあえず、パック商品を使うということになれば、必ず誰かが儲かるわけなのだ。


ところで、先週のいつか、朝日新聞にピロリ菌の記事が特集されていた。実際には、治療の各段階で、さまざまな微妙なニュアンスのことが起きるのだが、いたって現実感のない杓子定規な記事だった。ネット情報と医師側の情報だけを切ったり貼ったりして作ったような感じがして、あまり約に立たないなあ、と感じた。