引退したのは、

2009-03-14 00:00:44 | しょうぎ
中原誠16世名人が引退を発表した。

nakaharame昨年8月中旬、対局場に倒れ、そのまま入院。

2月5日に退院したが、脳出血の後遺症により引退を決意したそうである。

実は、中原氏の似顔絵入りの九谷焼の湯飲み茶碗を長く使っていたが、入院後は、誤って落として割ったりすると味が悪いので、一足先に茶碗の方は引退させていた。以降、産経より。

将棋の中原誠十六世名人(61)が11日午後、東京・千駄ケ谷の将棋会館で記者会見を行い、3月末をもって引退すると表明した。現役生活は43年で、タイトル獲得は歴代3位の通算64期。永世棋聖、永世十段、永世王位、名誉王座の永世5冠を得た。会見では「潮時と思い、決意した。勝負を十分堪能したと思っている」と語った。今後は評論家として将棋の解説や文筆の仕事をするという。

中原さんは昨年8月中旬、対局終了直後に体調不良を訴えて緊急入院した。2月5日に退院したが、脳出血で左手と左足が不自由となった。「元通りにはならないので対局は難しいと判断した。18歳から精いっぱいやったし、これ以上やってぶざまな将棋を指しても、と思い決意した」と述べた。会見には杖をついて現れたが、声量は変わらず、元気そうだった。

また、唯一悔いが残ることとしては、平成15年に竜王戦の挑戦者決定戦まで進みながら敗退し、「羽生竜王(当時)と一回もタイトル戦が行えなかったこと(負けた相手は森内九段)」だそうである。

その羽生名人は、次のコメント。

本当に残念という一語に尽きます。中原先生には昨年の銀河戦でも負かされていますし、また、体調が回復されたら大きな舞台で対局できることを楽しみにしていました。長年にわたってお疲れ様でした。中原先生は長年にわたって将棋界を牽引されてきた方です。心から敬意を表します。

最大のライバル(と中原氏が思っていたかどうかはわからないが)の米長将棋連盟会長(現)は、

同一カード最多の187局対戦の記録を持ち、最大のライバルでもあった米長邦雄会長は「勝ったなと思った将棋でも、中原さんのときはそうはならない。終盤の粘り強さ、普段の将棋への思い入れがそうさせたのだろうと思う」と感慨深げに振り返った。

そして、棋士の中で最も、密着した人のコメントは

林葉直子さん「将棋も私も愛してくれた」

林葉直子 過去に中原十六世名人との不倫騒動で世間を騒がせた元女流棋士、林葉直子さん(41)さんは11日、中原氏の引退表明について、サンケイスポーツの取材に事務所を通じて「お疲れさまでした。将棋も私も愛してくださって、ありがとうございました」とコメントした。

2人の不倫交際が週刊誌で報道されたのは98年。週刊誌報道を受け、中原氏は川崎市内の自宅で会見し、92年から5年間にわたった不倫関係の事実を認め、世間を驚かせた。ワイドショーでも連日報道され、林葉さんの留守番電話に録音された中原氏の「いまから突撃しま~す」などの肉声はセンセーショナルに取り上げられた。

林葉さんは現在はタレント、タロット占い師などとして活動している。

nakaharameしかし、このコメント、ちょっと変。引退した人に対してじゃなく、あっちに行った人に対するものじゃないのだろうか。もっとも自分の方が先に引退しているのだから。それに、将棋以外の評価をしたのは彼女だけ。

仕事の方は、タロット占いではなく、「振り駒占い師」とかの方が、それっぽいのではないだろうか。簡単だし。金を四枚投げて、「あなた、全部裏目ですね。」とか・・

最近、石原=玉置スタイルというのもあるようだから、どうなのだろう。「ばっちい」と思っている人もいるだろうけど。

ちなみに、2000年に52歳で亡くなった作家(元東京キッドブラザーズ)の永倉万治は41歳の時に、脳溢血で倒れ半身麻痺となったものの、「現役」続行が可能だったことを大感激していた(『父帰る‐平成元年大熱血闘病記』による)のだが、永世名人はどうだったのだろう。


そして、中原氏最後の一局の相手は、木村一基八段だった。実は、この木村八段だが、村山聖八段(当時)の絶局の相手でもある。さらに、2001年9月1日、竜王戦挑戦者決定3番勝負に登場したときには、羽生名人に対し、必敗の局面に追い込まれながら、一手トン死を食わせる。(そして、その10日後、米国同時多発テロが勃発した。)さて、2月28日出題作の解答



▲3四金 △2五玉 ▲2四飛 △3六玉 ▲4七金 △4五玉 ▲2七角 △5五玉 ▲2五飛(途中図1) △4五銀 ▲同飛 △5四玉(途中図2) ▲5五飛 △同玉 ▲5六銀まで15手詰。



前半は、固まった駒の整理整頓をする。早い話が攻め方の2五銀が邪魔駒なのだが、捨てるのではなく玉に取らせる筋である。

そして、角と飛車が一気に登場して、途中図1で詰んだ!と早合点しないように。(原作は1年ほど前に作ったのだが、飛車を引いて終わりだったのだが、相当物足りないので、合駒追加である)

合駒できないのが、飛車(品切)、角(品切)、歩(二歩)である。いずれの合駒も▲同飛、△5四玉であり、駒台が金なら、▲5三金。桂なら▲4六桂、△6三玉、▲4三飛成(一歩余り)。香なら、▲5六香、△6三玉、▲4三飛成(一歩余り)。したがって、戻って銀合になるが、▲5五飛という大技で解決する。

動く将棋盤は、こちら

今週の問題。どうやっても詰みそうだが、答えは一種類と思う。わたし的には、投稿用のごく教科書的な図だと思う。

LPSA日めくりカレンダーで露出済み。

わかったと思われた方は、コメント欄に今週に限り最終手のみと酷評をいただければ正誤判断。