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しかし、まだまだレースは続く。全19レースだ。そして、4月23日は第4戦サンマリノGP。場所はイタリアのイモラ・サーキット。フェラーリのサーキットだ。
ここで、どうしても記憶は11年前のイモラに戻る。1994年5月1日は、アイルトン・セナが亡くなった日だ。7周目の1コーナーでコースアウトした彼のルノーは、そのまま壁に激突してしまった。事故の原因は、長く論争され、ハンドリングミスということにはなったのだが、多くの人は信じていない。セナは大胆そうで、きわめて細かなところが計算できるレーサーで、レース全体の中で、他のレーサーの調子やピットインの回数などを考えながら作戦を変えていたそうだ。「F1走る魂」の中で、作家・海老沢泰久は主人公である中島悟の口を借り、コーナリングのたびに後続車に差をつけていく彼のテクニックを紹介している。もちろん中島は、いつも中盤で、セナの周回遅れになるのだが、周回遅れになったあと、セナのテクニックを盗むため、なんとか追走するのだが、コーナーをいくつか回っているうちに、視界から消えていくそうだ。
そして、1994年のシーズンと2005年は、かなり嫌なパターンが符合していることに気付いている。1994年のシーズンは、ライバルのプロストが引退したため、圧倒的にセナが有利と考えられていたわけだ。そして、セナはマクラ-レンからルノーに移籍。そして、慣れぬ車体に苦労しながら第1戦、第2戦を失う。そして第3戦の予選で、やっとの思いでPP(ポールポジション)を獲得し、先頭でスタートしたまま7週目に向ったわけだ。そしてその年、第1戦と第2戦を勝っていたのは、M・シューマッハだったのだ。セナ自身、当確をあらわした時には、ニキ・ラウダの引退の時期にあたっていた。あれこれ考えれば、2005年のイモラでM・シューマッハに勝利のチャンスが転がってきた時こそがもっとも危ないのだろうか。フェラーリのホームコースという入れ込みも危険要素だ。そして、問題は、いまだに見えない雨天のタイヤ性能だ。無事に終わることを願いたい。
しかしルノー以外の、フェラーリ、トヨタ、ホンダはそれぞれ分野の違う話だが、頭に血がのぼっているのは間違いない。
さて、ここ2週間でのF1のいくつかのニュースを紹介。
今年のトルコGPについで、シンガポールやメキシコも開催を希望しているそうだ。もちろん日本も、鈴鹿だけでなく改装なった富士スピードウェイもF1主催を画策するだろう。何しろ、親会社のトヨタが、F1開催が可能なサーキット(グレード1)とあちこちで宣伝している。
ホンダは、予算を増額するそうだ。しかし、まったく手遅れだろうがね。